2021年の243日中172日が“緊急事態”…宣言発令も薄まる危機感

2021年の243日中172日が“緊急事態”…宣言発令も薄まる危機感

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《緊急事態宣言の緊急って「切羽詰まった」って意味じゃないの?》
《緊急事態宣言に緊急感無くなって久しいですよね…》
《緊急感を微塵も感じられなくなってるんだよな》

東京都は新型コロナウイルスに関して7月12日、4度目の緊急事態宣言期間に入ることとなった。しかし、ネットでは冒頭のように「もはや緊急事態感がない」との声が溢れている。

21年の東京は年始早々、2度目の緊急事態宣言下にあった。それは1月8日から3月21日までの73日間。その後1ヵ月も経たないうちに4月25日から6月20日までの57日間、3度目の緊急事態宣言が発令された。

そして今回の緊急事態宣言は今月12日から8月22日までの42日間を予定している。つまり1月1日から8月31日までの243日のうち、172日が緊急事態宣言下にあることに。その期間は21年の元日から8月末までの、実に7割にあたる。

昨年4月に1度目の緊急事態宣言がなされた後、しばらくは感染者数が落ち着いた東京都。しかし、年末につれ感染者数は増え続け、12月31日には1,000人の大台を突破。そして2度目を発令する直前には2,520人もの新規感染者が出ていた。

そして解除された日にも329人が感染し、以降横ばい気味に。時間が経つにつれ再び1日あたりの感染者数は日に日に増していき、そして3度目を発令した。

「1度目から2度目の間には7ヵ月近くもの期間がありました。しかし2度目と3度目、3度目と4度目の間はわずか1ヵ月弱。1度目は国民の間にも緊迫感があったので、発令後も効果は持続しましたが、以降は短期間で発令されるために『またか』と平時のような感覚を抱く人も。発令するたびに危機感が薄まっているようです」(全国紙記者)

■“緊急事態”という言葉の意味が形骸化していく

そもそも専門家の間では緊急事態宣言の効果を疑問視する声も上がっていた。毎日新聞によると今年4月3日、政府の基本的対処方針等諮問委員会の会合で専門家から「ほぼ意味はない」との発言が。宣言の限界を指摘されたものの、政府は「効果はあった」と反論したという。

「緊急事態宣言が行われる基準も曖昧で、結果的にどのような効果があったかも不明瞭。ですから、“とりあえず発令しよう”という風に見えてしまいます。また政府はワクチンを接種すれば感染拡大も落ち着くだろうと考えているようでした。しかし、変異ウイルスが発生。医療現場ではその感染スピードに危機感を募らせています」(前出・全国紙記者)

いっぽうで今回の緊急事態宣言の期間中、東京五輪は開催される。しかし、すでに訪日した選手から陽性者もでている。

「菅義偉首相(72)のメッセージは『安心安全のために全力で』など抽象的で似たものばかり。さらに会見では、安倍晋三元首相(66)同様に記者の質問が限られています。そういう所作を繰り返すたびに国民は疑念を抱き、緊急事態という言葉の意味が形骸化していっているともいえるでしょう」(前出・全国紙記者)

日刊スポーツによると田村憲久厚生労働大臣(56)は今月2日、4度目の緊急事態宣言について「効果がなければ、次に打つ手は、もうそれよりきつい手はない」と話していたという。迷走からの“手詰まり”でないことを祈るばかりだ――。

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