医療崩壊は大都市から地方へ 未曾有の崩壊連鎖を止めるには

医療崩壊は大都市から地方へ 未曾有の崩壊連鎖を止めるには

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新型コロナウイルスの止まらぬ感染拡大によって、日本でも懸念される医療崩壊。これは緊急事態宣言が出された大都市だけの問題ではない。北海道の感染症指定病院の一つ、市立旭川病院血液内科診療部長の柿木康孝医師は東京での感染者急増に警戒を強めているという。

「北海道ではまだ医療崩壊するまでには至っていませんが、東京のような事態が1カ月ほどの時間差で地方にも波及してくるのではと、警戒感が高まっています。このまま感染が広がると、旭川市内の患者数は500〜600人になると試算されています。ところが最大でも170床しかベッド数が用意できないことが判明しています。病床が足りなくなるかもしれないことが一番の恐怖です」

未曽有の医療崩壊連鎖を止めるため、私たちはどうすべきなのか――。神戸大学病院感染症内科教授の岩田健太郎医師はこう語る。

「新型コロナを抑えこむために、最もシンプルな対策は外出をしないこと。これ以上の感染拡大を防ぐことが肝要です。とある感染症指定病院では、3床ある指定ベッドに入院しているうちの2人は無症状だそうです。症状のない人のケアのために、多くの看護師や医師が目を血ばしらせて、寝不足で働かされています。彼らが体調を崩したら、本来医療を受けるべき患者さんが困ります。軽症者移送用のホテルをさらに借り上げるなど、政府は意味あることにリソース(資源・資産)を集中すべきです」

順天堂大学病院・総合診療科の内藤俊夫教授も言う。

「病院に来る場合には必ずマスクをつけてきていただきたいのです。マスクをしていれば、その患者がのちに新型コロナの感染者だとわかったとしても、診察しただけの医師や看護師は濃厚接触者とはみなされず症状が出るまでは医療行為を続けることができるのです」

政府も私たちも現場医師の警告に耳を傾けない限り、現実に進行している医療崩壊はもう止められないかもしれない――。

「女性自身」2020年4月28日号 掲載

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