コロナ専門家有志の会「#うちで治そう」ひっそり撤回に批判の声

「コロナ専門家有志の会」が"#うちで治そう"撤回し批判の声 謝罪を求める声も

記事まとめ

  • 「コロナ専門家有志の会」が「#うちで治そう #4日間はうちで」指標をひっそりと撤回
  • メンバーの釜萢敏氏は「4日間様子をみてくださいというメッセージに取られた」と発言
  • 国民や医療機関が勝手に誤解した結果であるかのような発言に批判が殺到している

コロナ専門家有志の会「#うちで治そう」ひっそり撤回に批判の声

コロナ専門家有志の会「#うちで治そう」ひっそり撤回に批判の声

コロナ専門家有志の会「#うちで治そう」ひっそり撤回に批判の声の画像

「体調が悪いときにすること #うちで治そう #4日間はうちで」

4月8日、こんな文言が入った「#感染時に備えよう 体調が悪いときにすること」という記事を公開したのは「コロナ専門家有志の会」だ。いまこの“標語”がひっそりと撤回され、ネット上で批判が殺到しているのだ。

「コロナと戦うための知恵を全市民の皆さまに直接お伝えし、さらに皆さまに情報を拡散していただくため」(同会noteより)、政府対策本部の専門家会議や厚生労働省クラスター対策班などの関係者によって組織された「コロナ専門家有志の会」。4月5日から配信サイトnote上で記事を公開しているほか、ツイッターやLINE、記者会見などで情報発信を行ってきた。

4月27日夜、「有志の会」は「#感染時に備えよう 体調が悪いときにすること(おさらい・4/27更新版)」という8日の記事の“おさらい版”を公開。題名こそ同じなのだが、内容は大きく書き換えられ、「#うちで治そう #4日間はうちで」という文言が削られている。

現在、PCR検査が受けられず、自宅待機中に容体が急変して亡くなってしまったり、突然死した人から後にウイルスが検出されたりする例などが相次いでいる。4月23日に亡くなった女優の岡江久美子さん(享年63)もまた、発熱があったにも関わらず、医師から様子を見るように指示され、自宅待機中に容体が急変してしまった1人だ。

「発熱から4日」は自宅待機させ検査を受けさせないという、日本独自のいわゆる“4日ルール”がこれらの事態を招いているのではないかと、批判の声は高まっていたのだが……。4月22日には、専門家会議の構成員で、「有志の会」メンバーでもある日本医師会常任理事の釜萢敏氏はこう発言したのだ。

「4日間様子をみてくださいというメッセージに取られたんですが、そうではない。体調が少し悪いからといって、みなさんすぐ医療機関を受診されるわけではないので、いつもと違う症状が少なくとも4日続いた場合には、今回に関してはぜひ相談をしていただきたい、そういうことでした」

“4日ルール”は、あたかも国民や医療機関が勝手に誤解した結果であるかのような発言に批判が殺到。4月24日には、国民民主党の原口一博衆議院議員が「#うちで治そう #4日間はうちで」を紹介したうえで、《ここまではっきり言っているのでは?》と釜萢氏に疑問を呈している。

“4日ルール”の象徴として、「#うちで治そう #4日間はうちで」がさまざまな場所で引用されるなど、日に日に批判が高まってきたなかで、突然の“改訂”記事の公開だった。ツイッター上ではこんな声が。

《#うちで治そう キャンペーンはどうなったのですか? 信じた人々は?》
《嘘ついたり誤魔化したりするのはやめましょうよ #うちで治そう は間違いでしたと謝罪しましょうよ》

それでは、問題となっている2つの記事を見比べてみよう。

4月8日の記事は「体調が悪くなってしまったら、どうすれば良いのでしょうか?」という冒頭部の疑問の直後、いきなり「体調が悪いときにすること #うちで治そう #4日間はうちで」という文言がなんの説明もなく現れる。さらに、この“標語”は、ステッカー風の画像で、丁寧にも再び強調される。そして「持病がない64歳以下の方は、風邪の症状や37.5℃以上の発熱でも4日間はご自宅で、回復を待つようにしてください」と言い換えたうえで、“高齢者や持病のある人、妊婦も2日は自宅で待機”することなどが記されている。

次いで、医療機関を受診する3つの目安が示される。「#風邪か熱が4日 #高齢者と持病がある方と妊婦の方は2日 #強いだるさと息苦しさ」というもの。これも「ご自宅で4日間(高齢者・持病のある方・妊婦の方の場合は2日間)、風邪の症状や37.5℃以上の発熱がおさまらない方」「強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある方」と言い換えられるのだが、受診するのが両方の症状がある場合に限るのか、いずれかの場合でもいいのかは、特に説明されていない。

一方、4月27日の“おさらい版”は「#うちで治そう #4日間はうちで」という“標語”が完全に消え失せているだけではなく、構成もまったく変わっている。

最初に示される「持病がない64歳以下の方は、風邪の症状や37.5℃以上の発熱の場合は、4日間はご自宅で、回復を待つようにしてください」という基準こそ同じだが、その直後に「次のいずれかの症状にあてはまる方」は相談するべきと続く。“いずれかの”は太字で強調されている。その症状は「強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある方」「風邪の症状や37.5℃以上の発熱が4日以上続く方」とされている。

さらに、ステッカー風の画像で、「どんなときに相談するの? 風邪の症状や37.5℃以上の発熱が4日以上続く または 強いだるさと息苦しさがある」とまとめられ、2つのうちのどちらかの症状があれば関係機関に相談するべきことが明確に示されている。さらに、「いつ相談すればいいの?」という表も作成。「強いだるさと息苦しさ」は「すぐに」相談することとされている。

4月27日の“おさらい版”の冒頭にはこんな注意書きが。

「相談・受診の目安は2月17日より変更されていませんが、3月22日に厚生労働省から全国の自治体向けに補足説明の通知が出ています。そこで、補足説明された内容が、皆さまに届いていない可能性をふまえ、わかりやすく整理しなおし『おさらい・4/27更新版』といたしました」

あくまでも受診の目安は同じで、厚労省の補足説明を盛り込んで整理しなおしただけだというが、2つの記事の印象はまったく異なる。8日版は「#うちで治そう #4日間はうちで」とあるように自宅待機が原則。「強いだるさと息苦しさ」がある場合でも、4日を待たずに受診していいのかどうかは書かれていない。一方、27日版には、症状が4日続いていなくても「強いだるさと息苦しさ」があれば、「すぐに」受診するべきだということがはっきりと示されている。

ちなみに、3月22日の厚労省の“補足説明”の内容は、<「発熱が4日以上」と「強いだるさや息苦しさ」の両条件がないと相談できないと受け止められている可能性があるので、どちらかの条件でも対応するように>というもの。なぜ、4月8日の記事の時点で存在しいていた補足説明の内容を、在宅での急変や突然死が問題になった今になって盛り込んだのだろうか。ツイッター上ではこんな声もあがっている。

《4/8投稿の #うちで治そう #4日間はうちで を誤りだったと認めずに、更新することで批判から逃げ、責任を取らないつもりですか? あなたたちの呼びかけを信じてる人や自治体がまだある。命を失った人がいる》

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