川崎19人殺傷男・岩崎隆一容疑者、カリタス小との接点と「心の闇」 同居いとこが通学、一方的に逆恨みか

 川崎市多摩区で、私立カリタス小学校の児童ら19人が刃物で殺傷された事件で、犯行後に自殺した岩崎隆一容疑者(51)とカリタス小との接点が浮上した。かつて、周囲の多くの人間が同小に通い、昔に同居していたいとこもカリタスの卒業生だったというのだ。犯行当日の行動からも、岩崎容疑者がカリタス小を狙った可能性がうかがえる。何らかの事情で一方的に恨みを募らせ、凶行に走ったのか。

 「このあたりではかつて、カリタス小に通う児童が多く住んでいた」

 岩崎容疑者が暮らしていた伯父夫婦宅(川崎市麻生区)の近くに住む70代女性は、こう語った。

 30日発売の「週刊文春」は地元関係者の話として、伯父夫婦の子供でかつて同居していたいとこもカリタスに通い、その後の幸せな様子と自らの境遇を比較し、「嫉妬心をかきたてられたようだ」と伝えた。

 犯行当日の岩崎容疑者の行動からも、カリタス小の児童を「標的」にしていた可能性が浮かぶ。

 岩崎容疑者は28日午前7時ごろ、自宅近くで近隣住民にあいさつし、最寄り駅の小田急線読売ランド前の方向へと走っていった。防犯カメラなどを解析したところ、読売ランド前駅から3駅先の登戸駅へ電車で移動。同駅からは西に約200メートルの現場へ直行したとみられ、午前7時40分ごろ凶行に及んだ。

 犯行直前には、現場近くのコンビニ店敷地に持っていたリュックサックを置いた。その後、両手に包丁を持ってカリタス小保護者の外務省職員、小山智史さん(39)や児童を襲っており、襲撃対象を絞り込んでいたことがうかがえる。

 最近の岩崎容疑者の暮らしぶりも徐々に明らかになってきた。

 川崎市精神保健福祉センターによると、岩崎容疑者は伯父宅の部屋に閉じ籠もりがちで顔を合わせることはなく、会話もなかった。仕事はしておらず、伯父夫婦が小遣いを渡していた。

 別の親族からは、「長期間就労しておらず、引きこもり傾向にある」「伯父と伯母に介護サービスを受けさせたい。外部の人が家の中に入ると(岩崎容疑者が)どんな反応をするのか不安だ」という内容の相談が市に寄せられていた。

 伯父夫婦は今年1月、市の提案で岩崎容疑者に手紙を書き、部屋の前に置いた。手紙を読んだ岩崎容疑者は、伯母に「自分のことは自分でやっている。食事や洗濯を自分でやっているのに引きこもりとはなんだ」と話したという。

 神奈川県警は29日、殺人容疑で岩崎容疑者の自宅を家宅捜索し、ノートなど数十点を押収したが、動機を示唆するようなものは見つからなかったとしている。

 容疑者の「心の闇」は深いようだ。

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