京都府警巡査長、特殊詐欺情報使い1千万円超詐取で逮捕

京都府警巡査長、特殊詐欺情報使い1千万円超詐取で逮捕

警察官に任意同行を求められ自宅を出る高橋龍嗣容疑者=15日午前10時30分、京都市中京区(秋山紀浩撮影)

 特殊詐欺の対策で知り合った70代の高齢男性から1千万円を超える現金をだまし取ったとして、京都府警は15日、詐欺容疑で府警山科署に勤務する巡査長、高橋龍嗣容疑者(38)=京都市中京区=を逮捕した。「金を預かった事実はあるが、だましたつもりはない」と容疑を否認しているという。

 逮捕容疑は同伏見署管内の砂川交番に勤務中の平成30年11月8日、京都市伏見区に住む無職男性(78)の自宅で「お金を預かります」などと嘘をいって現金500万円をだまし取ったほか、同月15日、同様に「預かって調べます」などとして現金680万円をだまし取ったとしている。

 高橋容疑者は外貨投資を行っており、だまし取った現金は投資に利用していた可能性もあるという。

 府警によると、寄付のため男性が高額の現金を引き出そうと金融機関を訪れたところ、特殊詐欺被害を疑った金融機関側が通報。同僚と駆け付けた高橋容疑者が対応し、現場で出金理由などを確認して資産状況を把握。その後、同僚とともに男性の自宅を訪れ、「多額の現金を持っていたら危ない」と預けるよう持ちかけたという。

 2度目の犯行では、「預かって調べます」と男性に現金を下ろすよう指示。さらに自ら金融機関側に警察官を名乗って「男性が現金を下ろしたいと言っている」と連絡していた。金融機関は伏見署に高橋容疑者の在籍を確認して詐欺事件ではないと判断し、男性の引き出しに応じたという。

 特殊詐欺の被害者は高齢者が多い。警察は検挙を進める一方、関係機関との連携による被害防止対策を進めている。

 中でも効果的なのは、金融機関による高齢者への声掛けや、多額の現金を下ろした場合は警察に通報することで、声掛けによる被害阻止率は約5割とされる。今回の事件は、この通報という被害防止策を悪用した格好だ。

 高橋容疑者は今春の定期異動で府警山科署に異動。その後、高橋容疑者から連絡がないことを不審に思った男性が今年4月、伏見署に相談して発覚した。

 姫野敦秀・京都府警首席監察官のコメント 「府民の信頼を著しく損ねるものであり、言語道断。捜査結果などを踏まえ、厳正に対処する」

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