渋谷のアパレル会社社長、売り上げ着服か 社員と司法取引

渋谷のアパレル会社社長、売り上げ着服か 社員と司法取引

アパレル会社「GLADHAND」を捜索した東京地検特捜部の係官ら=26日、東京都渋谷区(宮野佳幸撮影)

 東京都内にあるアパレル会社の代表の1人と社員2名が売上金を着服していた疑いが浮上し、東京地検特捜部が、実行役とされる同社社員と司法取引に合意していたことが26日、関係者への取材で分かった。特捜部が司法取引を交わすのは昨年6月の制度開始以降、3例目とみられる。特捜部は同日、業務上横領容疑で関係先の家宅捜索に乗り出した。

 関係者によると、捜索を受けたのはアパレル会社「GLADHAND」(東京都渋谷区)。代表の1人の男性が社員らと共謀し、売上金の一部を現金で保管した上、私的に流用した疑いがある。着服額は数千万円に上る可能性があるという。

 この日午前から特捜部の係官らが渋谷区内のオフィスや店舗などを捜索。特捜部は押収資料を分析し、代表の1人と社員2名から事情を聴くなどして詳しい経緯を調べる。

 司法取引は共犯者の事件の捜査や公判に協力する見返りに、刑事処分を軽減する捜査手法。日産自動車前会長、カルロス・ゴーン被告らが起訴された事件などに続き、今回で3例目とみられる。

 特捜部と、代表の1人からの指示で資金移動などを行った社員との間で、代表の1人と社員2名への捜査に協力する代わりに、特捜部が社員の起訴を見送るとの内容の取引が成立しているとみられる。

 民間信用調査機関などによると、GLADHANDは平成17年設立で21年に現在の社名へ変更。セレクトショップなど全国77店舗で7つのブランドを販売し、売上高は毎期4億円前後という。大手百貨店へのイベント出店などを行い、商品は有名タレントが愛用するなど若者らに人気がある。

 同社は社長名で「事態を厳粛に受け止め、当局の捜査に全面的に協力する。今後、再発防止策の策定など必要な対応を進める」とのコメントを出した。

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