上皇さま、上皇后さまのお食事の好みは? 麺類、鰻重説も「私は粉屋の娘だから」

上皇さま、上皇后さまのお食事の好みは? 麺類、鰻重説も「私は粉屋の娘だから」

87歳になられた上皇さま

 菊のカーテンの中を窺い知ることは難しい。ゆえに、巷にはびこる妙な噂は枚挙に遑(いとま)がないが、そうしたベールを取り去ろうと「開かれた皇室」を目指してこられたのが、他ならぬ上皇さまと美智子さま。だが、そんな両陛下の素顔は、好物のひとつをとってみても、諸説入り乱れていて……。

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 震災の被災地訪問に象徴されるように、上皇さまご夫妻は常に国民に寄り添う姿勢を貫いてこられた。膝をついて被災者と目を合わされる姿は、いつしか「平成流」という言葉と共に定着。国民の信望を集めてこられた。

「各地に足を運ばれた上皇さまご夫妻は、移動中も休もうとはされませんでした」

 と振り返るのは、ベテランの皇室担当記者だ。

「陛下専用のお召し列車では、走行中でも車窓を開けて沿線の人々にお手を振り続けた。さすがに窓が固定された飛行機や新幹線では、安全上の理由からもお手振りはできず、そうした際は、車内で食事をとるのを楽しみにされていたそうです」

 実際、鉄道ファンなどの間で上皇さまの大好物として語り継がれる「名物駅弁」がある。両陛下が旅立つ際に最も利用された東京駅で主に販売されている「チキン弁当」だ。発売は1964年、前回の東京五輪に合わせ開業した東海道新幹線と共に産声をあげた、ロングセラー商品という。肝心の中身はチキンライスに大きめの唐揚げが並ぶ。子供から大人まで人気の駅弁である。

 過去に「週刊朝日」などで、報じられたこともあるが、先の記者に言わせれば、

「特定の駅弁を好まれたという話は聞いたことがありませんね。以前、両陛下の行幸啓に同行した際は、弁当の類ではなく、ちゃんとお皿で用意された料理を召し上がっていました。肉や魚、野菜などがバランスよく盛られ、量が少ないなと感じたのを憶えています」

 当の「チキン弁当」を販売するJR東日本フーズも、

「事実かどうか弊社としては確認できていません」


■“粉屋の娘だから”


 ならば、両陛下の日々のお食事を調理した人物に聞いてみよう。平成まで、“天皇の料理番”を務めた宮内庁大膳課のOBに尋ねると、

「チキン弁当がお好きだとは初耳です。もっとも、何がお好みだったかなんて私から話すことはできません」

 そう口を濁すが、さる皇室ジャーナリストはこんな話を明かしてくれた。

「上皇さまはウドンやソバ、あとは大根おろしをかけた餅など、庶民的なモノがお好きと聞いたことがあります。美智子さまも“私は粉屋の娘だから麺類が好きなの”と冗談めかしてお話しになるとか。たしかにご実家の正田家は日清製粉の創業一族ですからね」

 好物が世に知れ渡ると困る事情もあるそうで、

「かつて昭和天皇が鰻好きだという話が広まって、行幸先の食事で鰻重ばかりが用意されてお困りになったといいます。このようなことを踏まえて、上皇さまご夫妻も食べ物について好き嫌いをハッキリと公言されてこなかったのではないでしょうか。なにより特定の地域やお店を宣伝することは厳に慎むべしという美学を、両陛下はお持ちですから……」(同)

「週刊新潮」2021年3月18日号 掲載

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