「女性宮家」発案の上皇陛下、議論に消極的に? 小室圭さんの存在が「防波堤」か

上皇陛下、「女性宮家」発案も議論に消極的に? 小室圭さんの存在が「防波堤」とも

記事まとめ

  • 安定的な皇位継承策を議論する政府の「有識者会議」は、最終回のヒアリングが終了した
  • 上皇さまは、ご自身の発案だった「女性宮家」創設に対し、消極的な姿勢だという
  • 女系天皇容認への気運を、眞子さまの婚約内定者・小室圭さんがせき止めているという

「女性宮家」発案の上皇陛下、議論に消極的に? 小室圭さんの存在が「防波堤」か

 安定的な皇位継承策を議論する政府の「有識者会議」が大詰めを迎えている。先日、最終回のヒアリングが終了。今後は論点整理を行い、国会への報告がなされる運びだ。が、そうした流れをせき止めかねないのが、他ならぬ眞子さまの婚約内定者・小室圭さんである。

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 春に新設された有識者会議による学者やジャーナリスト、文化人らへのヒアリングは、さる6月7日で5回を数え、この日をもって計21人への意見聴取が終了した。

「最終回のヒアリングの出席者は、ひときわ異彩を放っていましたね」

 とは、全国紙デスク。

「これまで4回の出席者は皇室や歴史の専門家も多かったのですが、この日は芥川賞作家の綿矢りささんを始め、漫画家の里中満智子さん、さらに気象予報士の半井小絵(なからいさえ)さんなど、趣を異にした顔ぶれでした」

 男女3人ずつからなる有識者会議メンバーもまた、

「座長をつとめる労働経済学が専門の清家篤(せいけあつし)・元慶應義塾長や女優の中江有里さんら、皇室の研究者がひとりも入っていないのが特徴。その人選からは、これまでの専門家偏重の傾向から脱し、一般人にもわかる視線で論じてほしいという政府の意図も透けて見えます」(同)

 最終回のヒアリングでもそれは色濃く反映され、

「幅広い層へのアピールを狙ったのでしょう。実際に、官邸で今回の有識者会議を取り仕切る杉田和博官房副長官は、会議が本格化する前に“できる限り若い人の意見も聞いてみたい”と周囲に漏らしていた。とはいえ、かつて写真集で下着姿まで披露した“お天気お姉さん”の半井さんにまで声が掛かったのは意外でした」(同)

 その半井氏は今回、「(女系への拡大は)混乱の原因となり許容できない」との意見を述べたという。いずれにせよ、有識者らは間もなく論点整理の作業に移るはずである。が、会議発足を引き延ばすなど、前政権に負けず劣らず“不作為”が目立つ菅政権においては、事態の進展など望むべくもないという。

「当初から政権は、結論の先送りを決めています。現在議論されている女性・女系天皇の話題は、ともすれば国論を二分してしまうおそれもある。安倍政権下でいっこうに始まらなかった議論を、3月にようやく菅政権が始めたのは、皇室典範特例法の付帯決議に加わった国会議員が解散で入れ替わってしまう前に“行政府としては一応、進めています”とのポーズを、立法府に示す必要があったからに過ぎません」(同)

 つまりは、不承不承重い腰を上げただけだというのだ。さる官邸関係者も、

「安倍前総理は男系男子維持論者であり、かつ旧宮家男子の皇族復帰案を持論としていました。一方で菅総理は、皇室のあり方にそこまでこだわりを持ち合わせていません。政権内では現在“焦らず急がず”といったムードが支配しています」

 あらためて振り返ると、上皇さまの退位を実現させた皇室典範特例法が国会で成立したのは2017年6月。その付帯決議には、

〈安定的な皇位継承を確保するための諸課題、女性宮家の創設等について本法施行後すみやかに検討を行い、国会に報告する〉

 とあるのだが、すでに安倍政権では、国会への報告には「女性宮家創設」「旧宮家男子の皇族復帰」と両論併記し、結論を先送りするというシナリオが準備されていた。そして現政権でも、

「その両論併記でさえ、秋までに行われる総選挙の前に国会へ報告することは大きなリスクになるとして、回避する方針です。従って“結論”が出るのはずっと先になる。現に、官邸では『少なくとも次とその次の代までは皇位継承が決まっているのだから、悠仁さまの継承が現実的になってきた時に、あらためてどうするか決めればいい』と言い切る高官もいるほどです」

■上皇さまの“変化”


 が、皇室を構成する皇族方の減少は、長年の課題として横たわったままである。そんな状況下、12年にはご公務の担い手を確保すべく、野田政権下で「女性宮家」創設案が打ち出される。もっともこれは、上皇さまの強いご意思を出発点として進められてきたのだった。

「その範囲として上皇さまは、昭和天皇の系統に連なる愛子さま、眞子さま、佳子さまの内親王お三方に限定されました。また、そうしたコンセンサスも皇室の内部で得られていたのです」

 とは、さる宮内庁関係者。ところが、

「皇族方の減少や高齢化という不可避の現実を前に、女性宮家の議論が現実味を帯びつつある中、上皇さまの御心に最近、少なからず“変化”が窺えるのです」

 そう明かすのだ。上皇さまは“国民とともに歩む皇室”を築き上げるべくひたすら心を砕かれ、ご公務を通じた国民との触れ合いを大切になさってきた。女性宮家創設もまた、こうしたお考えに根差しているわけだが、

「女性宮家に関する議論がなされる時、しばしば旧宮家男子の皇族復帰がセットで語られることが多くなりました。もともとそうしたお考えを持ち合わせておられない上皇さまは、議論があらぬ方向へと進んでいくことを懸念されています。最近ではご自身の発案だったにもかかわらず、女性宮家創設に関しては『議論はまだ続くのでしょうか』と、消極的な姿勢でいらっしゃるのです」(同)

 というのだ。当時、上皇さまの意を汲んだ羽毛田信吾・宮内庁長官が積極的に野田政権に働きかけたわけだが、そのお気持ちにピリオドを打たれたのだとすれば驚くほかない。

■令和皇室の「トラウマ」に


 今回の有識者会議では、まさしく幅広い世代からヒアリングを実施。そこでは女性天皇のみならず女系天皇を容認、あるいは肯定する意見も目立った。が、一方で女系天皇の是非を論じる際には、小室さんという“実例”が否応なく脳裏をよぎることだろう。女性宮家に反対する保守派は従来、その理由を「女性・女系天皇への道を開くことになる」と説いてきた。今回の有識者会議でも、たとえば5月31日の第4回ヒアリングに出席した曽根香奈子・日本青年会議所監事は、

〈女系天皇と言われるものが誕生すれば新たな王朝を開くこととなり、日本の歴史が終わる〉

 などと反対意見を述べている。小室さんが先々、女性宮家の当主となられる眞子さまの配偶者となれば「圭殿下」が誕生し、さらに将来“小室さん的な男性”が女性皇族に近づいて婚姻に至れば、皇統がその男性に移ってしまう可能性もある。そうした女系天皇容認への気運は、皮肉にも小室さん自ら「防波堤」となってせき止めているというわけだ。

 4月8日のヒアリングで、小室さんを念頭に置いて女性宮家の問題点に言及した麗澤大学の八木秀次教授は、

「もし女系継承、あるいは女性宮家の創設という結論が導かれた場合、当然ではありますが小室さんがその“構想”の中に入ることになります」

 としながら、以下のように指摘するのだ。

「眞子内親王殿下との間に生まれたお子さまが、皇位継承権を有するにとどまらず、場合によっては天皇に即位する可能性もあるわけです。小室さんのような民間人が天皇の父親になったケースは、日本の歴史では皆無です。今回の人選をみると、皇室の問題に長年取り組んでこられたわけではない“素人”の方が多い。そういう方々の意見を、一体どう取りまとめるのか。政府は、着地点が見えていないのではないでしょうか」

 皇室制度に詳しい名古屋大学大学院の河西秀哉准教授も、こう言う。

「ヒアリングの対象者は、皇室制度の専門家でも専門外の方々でもよいと思います。ただ、どちらかで一貫して人選を行うべきでした。この点から、今回の会議は中途半端に終わってしまったと言わざるを得ません」

 その上で、渦中の眞子さまについては、

「もしご結婚で皇籍離脱されるのならば、取り得る制度上の選択肢はそう残されていません。ご姉妹でお立場が異なるのは避けるべきで、佳子さまも眞子さまに準じざるを得ず、必然的にご姉妹とも皇室を離れることになるはずです。ともあれ、令和の皇室にとって眞子さまの結婚問題はトラウマのように残り続けることでしょう。このままでは、後に続く佳子さまや愛子さまのご結婚は、さぞ窮屈なものになると思われます。少なくとも4年前、メディアが小室さんの存在を大々的に報じて祝福ムード一色となったような事態は、およそ考えられません」

 一組のカップルが、皇室からじわじわと民心を引き剥がしつつあるのだ。

「週刊新潮」2021年6月17日号 掲載

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