藤井聡太に殺到する仕事依頼 選挙関係の意外な仕事も…師匠は「目立つのを極端に嫌がる性格」

藤井聡太に殺到する仕事依頼 選挙関係の意外な仕事も…師匠は「目立つのを極端に嫌がる性格」

将棋に集中!

 史上最年少の快挙である。棋聖戦で初のタイトル防衛を果たし、藤井聡太二冠(18)が九段への昇格を決めた。喜びもひとしおで、一層メディアの注目を浴びる立場になったが、それを利用しようとする向きもあるのだろう。思わぬオファーが舞い込んだという。

 ***

「まだプロ入りから4年9カ月ですよ。普通の棋士なら四段から五段に上がれるかどうか、というところです。彼の努力の賜物ですが、私も鼻が高い」

 そう語るのは藤井二冠の師匠、杉本昌隆八段である。

「いつもは喜びをあまり表に出さないのに、会見では珍しく嬉しそうにしていましたね。対局では終盤、飛車を捨てる一手で相手の守りを崩した。実に鮮やかでかっこいい勝ち方でした」

 観戦記者も、

「さらにメディアからの取材が殺到するでしょう」

 としてこう続ける。

「藤井さんへの取材は基本、将棋連盟を通すことになっていて、今でも年に100件以上の仕事の依頼が来ているといわれています」

 最近では棋戦のスポンサーでもある不二家のCMに出演したり、インタビューも、棋戦の主催者である新聞社のものであれば応じている。名実ともにスター棋士となった藤井二冠に6月、とある団体から仕事の依頼が送られてきた。


■ギャラは25万円


 関係者が声を潜める。

「公益財団法人である『明るい選挙推進協会』から広告代理店を通じ、藤井さんを“選挙用パンフレットの表紙に”というオファーをしたんです。今年の10月に全国の大学や高校などに配るA5判の冊子の表紙に藤井さんを掲載するというもので、部数は50万部。そのための撮影を8月か9月に行いたいとのことでした」

 ちなみに表紙のキャッチコピーは「選挙は、未来を創る次の一手。」。撮影により支払われるギャラは25万円だった。

 2016年、改正公選法が施行され、選挙権の年齢が18歳以上に引き下げられた。衆院の任期満了が迫り、今年の10月にも総選挙といわれる中で、藤井二冠に若者へアピールする「選挙の顔」としての役割を期待したというわけだ。

「明るい選挙推進協会」の担当者に訊くと、

「まだ、広告代理店から企画があがっておりません。こちらから表紙にこの人がふさわしいという話は代理店にしていませんが」

 当の代理店は、

「回答は差し控えます」

 と言うが、煙に巻くのも、むべなるかな。

「7月頭に連盟から代理店に断りの連絡を入れたそうです。藤井さんは基本的にスポンサー絡み以外の仕事はお断りしています」(先の関係者)

 この話はご破算になったようなのだ。

 杉本八段が再び言う。

「もうすぐ19歳だから適任のような気もしなくもないけれど、将棋を離れた盤外では地味な青年なんですよ。目立つのを極端に嫌がる。将棋の研究に費やす時間を大切にしたい、と本人が望んでいます」

 藤井二冠は防衛戦後の会見で「強くなることで今までと違う景色を見られたら」と話した。

「週刊新潮」2021年7月15日号 掲載

関連記事(外部サイト)