マル暴が乗り出した「テキシアジャパン」460億円詐欺の第二幕 仮想通貨「WFC」と捜査の「本丸」は

マル暴が乗り出した「テキシアジャパン」460億円詐欺の第二幕 仮想通貨「WFC」と捜査の「本丸」は

警視庁

■次なる舞台装置


 1万3000人から460億円を騙し取った「テキシアジャパンHD(ホールディングス)」。結局、愛知県警などが捜査に着手し、実質経営者の銅子(どうこ)正人らを詐欺容疑で逮捕したのは2019年2月。「KING」と称した銅子は歌手気取りでコンサートを開き、神主まで務め、テキシアの広告塔の役割を担った。そのうえで、「元本保証」「月3%の配当」という破格の条件を持ちかけ、出資する会員を募ったのである。

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 テキシアは摘発されたが、同年の春先には愛知県警からバトンタッチされる格好で、あらたに警視庁が捜査に乗り出した。

 13年の設立当初から、テキシアには資金運用の実態はなく、集めた出資金のうち8割近くは会員への配当、新規会員の紹介料に消えたとされる。自転車操業が続くわけもなく、17年9月ごろからは配当が滞り始め、その年の暮れには破綻状態に陥った。

 テキシアが準備した次なる舞台装置が仮想通貨「WFC(ワールドフレンドシップコイン)」だった。発行するのはテキシアと提携を結んだ「WFC」(旧・インバウンドプラス)なるコンサルティング会社で、そのトップは紙屋道雄という人物である。


■詐欺マネーの全貌は


 テキシアから通知書が届いたテキシア会員によると、

「出資金の返済について、現金返済か新規事業への切り替えかを選択する内容でした。現金返済は元本の0.3%を3カ月分。お話にもならなかった。新規事業というのがWFCのことで、実際に交換した会員に聞くと1コインあたり出資金300円だったり、150円だったりと時期によって異なっていました」

 WFCへの誘い文句は、西アフリカ・シエラレオネ産ダイヤの原石が価値を担保する仮想通貨で、いずれ出資金以上に大化けする可能性大というもの。

「切り替えに応じた会員のなかには、紙屋さんの“救済する”との言葉を信じ、自分は被害者ではないと思い込んでいる人も少なくありません」

 その被害はすでに数十億円に上っているという。捜査にあたるのは、警視庁組織犯罪対策4課の広域暴力団対策係。紙屋のほかにも暴力団とテキシア、WFCを繋ぐキーマンが存在し、暴力団に資金が流れた疑いがあるためだ。詐欺マネーの全貌をどこまで解明できるか。

「週刊新潮」2019年11月14日号「MONEY」欄の有料版では、WFCの実態と警視庁が狙う本丸について詳報する。

「週刊新潮」2019年11月14日号 掲載

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