眞子さまの「誹謗中傷」ご発言にコラムニストが覚えた無力感 「私の言葉はすべて誹謗中傷だったのか」

 今月1日、宮内庁の記者会見に同席した医師は、眞子さまが「複雑性PTSD(心的外傷後ストレス障害)」と診断されている状態であることを発表した。コラムニストの辛酸なめ子氏はこの報道をどう受け止めたのか。

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 勝手ながら私が申し上げてきたことも、眞子さまにとっては「誹謗中傷」の一つだったのかなと思い、数日間落ち込みました。ところが、眞子さまが何をそう感じられたのかが分からない。国民の心配も、すべて誹謗中傷なのかと思うと、ただ悲しいです。

 また、複雑性PTSDという発表を受けて、これまで批判的に報じていたマスコミの中には、手のひら返しをするところも出てきました。批判的に報じてきた側を、逆に批判するような記事を出している。メディアを叩く記事やコメントが急激に増えて、非常に殺伐とした状況になっていると思います。

 これまで皇族の方々は、批判があった際でも“いろいろなご意見”など、婉曲的な言い方を用いてこられました。批判に対して真っ向から反論されたり、ましてや国民を直接、批判されるようなことは決してありませんでした。

 今度も、そのぐらいの穏当な表現に留めておけば、ここまで国民も怒りの声を上げなかったと思います。ですが、「誹謗中傷」という非常にショッキングな言葉を使い、眞子さまの将来を案じる声もそう捉えられたのだと受け取れるような内容を発表したために、国民との間にさらなる距離ができてしまった気がします。

 私自身、無力感や疲労感を覚えました。ここ数年間、小室さん親子のニュースを追い続けて負のエネルギーにやられたのか、心身が不調になったりしていたのですが、今日の発表で止(とど)めを刺されたように感じています。

 小室さんには、金銭トラブルに始まって、佳代さんの傷病手当不正受給疑惑など、お金の問題が次々と出てきました。また、小室さんの警備費などでも多くの税金が使われています。大丈夫なのかと国民が心配するのは当然のことです。それなのに、こうした声が「誹謗」と一言で括(くく)られてしまったわけです。国民の中には自分たちの思いを無視されているような気持ちを抱いた人も、少なからずいるのではないでしょうか。

 今後、これまでのような形で、国民が天皇陛下や皇族方を奉ずることが難しくなる時代が来るのかもしれません。すでに若い世代だけではなく、上皇さまを慕ってきた世代にも皇室への違和感が芽生え始めているように見受けられます。そうした変化を招いたきっかけが、このご結婚だったのかも……。

「週刊新潮」2021年10月14日号 掲載

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