都道府県魅力度ランキング問題、発表したブランド総研が反論 「群馬県からの問い合わせもない」

都道府県魅力度ランキング問題、発表したブランド総研が反論 「群馬県からの問い合わせもない」

山本一太知事

 下位だったら上位をめざして頑張るだけ。偏差値でも魅力度ランキングでも同じだと思うが、群馬県の山本一太知事(63)は、法的措置も辞さないとか。

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 北海道が1位で、茨城県が最下位。ブランド総合研究所が発表した「都道府県魅力度ランキング」に、大方の人は、「はぁ」という程度の感想しか持たないだろうが、意表を突く激しい反応が、ランキングの比ではないほどインパクトを与えた人もいた。44位だった群馬県の山本知事は、「誤った認識が広がることは県民の誇りを低下させ、経済的損失にもつながる」とし、「法的措置も検討している」と言い放ったのである。

 2009年に始まったこの調査は、認知度などの89項目をインターネット経由で尋ねるもので、都道府県に「どの程度魅力を感じるか」という項目への回答結果が、この「魅力度ランキング」である。「とても魅力的」から「全く魅力的でない」まで5択で評価してもらい、上位二つが選ばれた割合を、100点満点に換算したのだという。

 とまれ、ケンカを売られたブランド総研の田中章雄社長は、

「法的措置とは、ちょっと意味がわからない」

 と、戸惑うばかりだ。

「民間企業が調査をして発表し、メディアが取り上げているだけ。これがダメなら、言論の自由の否定になりますよ。山本知事はランキングが“杜撰(ずさん)だ”と言いましたが、ブログや会見でだけ文句を言い、こちらに一回も質問にこないし、群馬県からの問い合わせもありません。昨年最下位だった栃木県の福田知事は、私に直接、質問と要望を伝えにきました。サンプル数をもっと増やせないか、というので増やしました」


■「だれも気にしない」


 たしかに有効回答数は、昨年の3万超が今年は3万5千に増えている。

「ただ、なぜ“魅力を感じるか”という一つの質問だけで魅力度を出すのか、という疑問には、観光や居住など複数の指標を総合すると、恣意が加わって純粋な魅力度が測れないと説明し、納得してもらった」(同)

 だが、納得できないのは山本知事で、

「“魅力を感じるか”という単純な質問をし、魅力度のランキングを作るのは適切じゃないと考えます。純粋な“魅力度”ってなんですか? 魅力というのは総合的で複雑なものなんですから、観光や文化など多角的に分析するべきです。この“魅力度ランキング”という名称は、とても耐えられるものではない。信頼性が低いことを、県民のみなさんにわかってもらう必要があるんです」

 と、あらためて憤慨する。今後、統計などの専門家の分析を仰ぐといい、「法的措置も一つの選択肢」だそうだが、そんな知事の姿勢も含め「多角的に」評価されたら、群馬県のランクはどこまで低下することやら。

「ランキングを見て1位の県に引っ越そうとか、ランクが低いから旅行に行くのをやめるとか、なるかしら。だれも気にしませんよ。ユーモアで切り返せば、知事も男が上がるのに。埼玉も“ダサい玉”って自虐して盛り返したじゃない」

 と、評論家の大宅映子さん。騒いで男を下げて、県民の誇りを低下させないでね、山本知事。

「週刊新潮」2021年10月28日号 掲載

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