「寺岡前若頭」謝罪情報もあった神戸山口組 抗争の現状と6代目山口組内の「しきたり」

6代目山口組の司忍組長

■小康状態


 6代目山口組傘下の妹尾組若頭による池田組組長への襲撃未遂以降、大きな抗争は鳴りを潜め、小康状態を保っているようだ。2社連合の現状と6代目内の「しきたり」について、元山口組系「義竜会」会長で、暴力団組員の更生を支援するNPO法人「五仁會」主宰の竹垣悟氏が分析する。

 井上邦雄組長率いる神戸山口組と池田孝志組長率いる池田組とで構成される「2社連合」は依然、良好な関係を継続しているようだが、その一方で池田組と運命共同体を標榜する絆會を神戸側は拒否している。

 絆會の織田絆誠(よしのり)代表は、神戸山口組の中核組織・4代目山健組の副組長(4代目山健組の組長は井上組長)に取り立てられていたが、離脱にあたって神戸側の振る舞いについて、口を極めて罵るように痛烈批判していた。

 これに対して神戸側は報復行為に打って出た。2017年9月に織田代表は襲撃を受け、ボディガード役の組員は射殺された。ヒットマンは殺人容疑で全国に指名手配されたものの行方は杳(よう)として知れず。そういった経緯を踏まえれば関係修復は不可能だというのがもっぱらの見方で、実際にその通りになっているわけだ。


■高山姓はどうなる?


 2社連合の結成後、その立役者とされた神戸山口組の入江禎副組長(2代目宅見組組長)は、井上組長との行き違いから組を脱退。独立組織としての道を歩んでいる。

「入江副組長はその後、特に動きを見せておらず、音なしの構えです。その少し前に離脱した寺岡修若頭については一時、6代目側への謝罪が取り沙汰されました。6代目側との間を取り持っているとされる道仁会トップが身柄を拘束されたことで日取りが伸びたとの説もありましたが、細かい事情はなかなか判然としないところです」

 と、竹垣氏。

「6代目側が攻勢をかけても神戸側は報復をしない・できないという流れは、これからも続くでしょう。ちなみにこの両組織の違いは、あるポイントにも表れています」(同)

 どういった点なのだろうか?

「6代目の高山清司若頭と同じ高山を名乗る組員は改姓を求められます。名前の清司の方は変えなくてもよいそうですが……。同様に司忍組長の姓が入った司道会(3次団体)は福島連合に改称しました」(同)

 1980年に起こった、いわゆる姫路事件で懲役20年の判決を受けた竹中組の高山一夫幹部は出所後、竹中組若頭となり、それから竹中武組長と意見の相違から、6代目側に移籍している。

花田組長はもともと、竹中組の高山一夫若頭だった

■唯一の例外は?


「2代目弘道会が高山清司組長となり、高山一夫から花田昇に改名したとハガキで伝えてきたことがありました。彼に”兄弟、なんで名前を変えたんや?”と聞いたところ、”高山という名前を変えろというお達しが出ている。弘道会の組員はみなそうなっている”とのことでした」(同)

 他方、井上組長の出身母体である山健組に関しては、むしろ同じ文字を共有することを推奨しているフシがあるという。

「邦雄から1字取って邦がつく組織がいくつかあります。絆會もそれを受け継いでおり、絆連合などといった組がありますね」(同)

 ちなみに6代目に関しても例外があり、2次団体の淡海一家の高山誠賢総長は改称することなく今もそのままだ。

「それ以外の高山姓は立場にかかわらず改称することになっているそうです。そうしないと末端の組員は当然、“おい髙山!”などと呼び捨てにされるわけです。親分を呼び捨てにするような感じがあるので、改称を強いるということでしょうか。当人としては、親から受け継いだ苗字を変えることに抵抗がないことはないでしょうがね」(同)

 野球で言うところ永久欠番と見るならば、一般の人にも多少は理解もしやすいのかもしれないが。

デイリー新潮編集部

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