山口組抗争激化! 組員2人を射殺した68歳「悲しき老ヒットマン」

山口組抗争激化! 組員2人を射殺した68歳「悲しき老ヒットマン」

6代目山口組司忍組長、高山清司若頭

 6代目山口組「ナンバー2」の出所が迫るなか、突如として響き渡った2発の銃声――。現行犯逮捕されたのは68歳の「老ヒットマン」だった。神戸市内で起きた射殺事件は、緊迫した状況が続く日本最大の指定暴力団の分裂騒動に、新たな抗争の火種をもたらそうとしている。

「ついに“花隈(はなくま)”で血が流れてしまった……」

 捜査関係者のひとりはそう嘆息する。暴力団関係者はもちろん、警察組織をも震撼させる「事件」が勃発したのは今月10日のことだ。

 山口組は2015年に「6代目山口組」と「神戸山口組」に分裂。今回の事件現場は後者の中核組織・山健組の本部付近で、神戸市中央区花隈町に位置する。

 この日、山健組本部では、午後1時から直系組長らが集う定例会が開かれていた。

 捜査関係者によれば、

「事件当日は午前中から、暴力団関連の記事を多く扱う週刊誌のカメラマンなどが本部前に陣取っていました。その際、本部から少し離れた駐車場近くに、小柄な老人がカメラを構えていた。警戒に当たる警察官や山健組の組員が、どこの社なのか尋ねると“週刊大衆”“双葉社”と実在する雑誌や出版社の名を答えた。しかも、カメラマンベストを身につけた老人が手にしていたのはプロ仕様のミラーレス一眼。周囲は訝しがったものの、定例会は予定通り始まりました」

 会自体は30分ほどでお開きとなり、メディアも撤収していく。しかし、

「例の老人だけは車を停めたまま動こうとしなかった。そこで、警察官が職務質問に向かい、部屋住みの組員もそれについて行った。そして、組員が老人に近づいた瞬間、“パン、パンッ”という銃声が響いたのです」(同)


■ヒットマンは「花道」


 結果、2発の銃弾は山健組系の組員2人の命を奪うことに。逮捕されたのは、6代目山口組の中核組織「弘道会」傘下の組員・丸山俊夫(68)だった。事件の背景について社会部記者は、

「今年8月に弘道会の神戸の拠点が銃撃されて組員が重傷を負っている。6代目山口組ナンバー2である高山清司若頭の出所を今月18日に控えて、組織としては“返し”の機会を狙っていたという見方も出ている。真のターゲットは山健組の中田浩司組長だったとも囁かれるが、結果的に敵対組織の組員2人を射殺したわけで“倍返し”と言っても過言ではない」

 兵庫県警は事件翌日、県内11カ所にある両組織施設に使用制限の仮命令を出した。山口組総本部への使用制限は初めてのことだ。

 その一方で、取り沙汰されているのは丸山容疑者の年齢である。かつての任侠映画で事件を起こすのは、組織のために体を張れば出所後に幹部ポストを用意する、と吹き込まれた若い衆だった。ヒットマンが老人というのは意外な気もするが、先の捜査関係者によれば、

「若い頃の無茶が祟って重病を患ったり、取締りの強化でシノギに窮した中高年の組員は少なくない。今回の件は分かりませんが、そういった組員に、“家族のことは心配するな”と言い含めてヒットマンに仕立てるケースはある。これは他の組織にも例があります」

 組員が事件を起こせば、組織の幹部も使用者責任を問われるご時世だが、

「シノギもなく、病気で余命宣告をされているような組員は腹が据わっていて余計なことを喋らない。むしろ、“花道”を用意してくれた組織を守ろうとするかもしれない。丸山容疑者も持病があり、人工透析を受けていたという話も聞こえてきます」(同)

 悲しき老ヒットマンの起こした事件はさらなる「返し」を呼ぶのか。次の銃声はいつ響いてもおかしくない。

「週刊新潮」2019年10月24日号 掲載

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