慶応大学応援部が不祥事隠蔽! 合宿所で働いた「ハレンチ行為」全容

 アメフト部に続いて、今度はチアリーダーも所属する慶応大学の応援指導部で問題行為が発覚。しかも、覗きに盗撮、下着泥棒の“ハレンチ”3点セットというのだから、福沢センセイも開いた口が塞がらない――。

 慶応義塾のHPには創立者・福沢諭吉の言葉として、

〈気品の泉源、智徳の模範〉

 という理念が紹介されている。日本社会を先導する者として恥ずかしくない振る舞いを、ということだが、どうも最近は、“ハレンチ学園”さながらの、気品に欠ける行いが蔓延している。

 10月には、慶応大学アメフト部が合宿中に、露天風呂に入る女性部員を盗撮したとして、無期限の活動自粛となったし、先月には下着を盗んだ教授が現行犯逮捕された。だが、それのみならず、今度は体育会を応援するスポーツ観戦の陰の立役者「応援指導部」に疑惑の目が向けられている。

 そもそも、この応援指導部とはどういう活動をしているのか。

 さる慶応大生が言う。

「部は、男子のみのリーダー部、女子のチアリーディング部、男女混合の吹奏楽団の三つに分かれ、全体で160人ほどの部員がいます。今回、騒ぎとなったのは25人ほどが在籍するリーダー部。いわゆる応援団ですね」

 基本的な活動は、慶応大学のすべての部の応援に行くこと。学ランを着てエールを送るあの姿である。

「リーダー部は慶応内の体育会のどの部活よりも厳しいとされ、新年から1日40キロを走ったり、非常にハードな練習があることで有名です」(同)

 日々、心身ともに鍛錬を重ねる部の面々。そんな彼らに問題行為があったのは夏の合宿の最中だった。

 応援指導部関係者が囁く。

「夏合宿は8泊9日。数十キロの走り込み、筋トレに加え、拍手などの動作練習を1、2時間ぶっ通しで行います。4年生以外はスマホは没収、上級生とすれ違えば、深々と挨拶するなど、過酷な環境です。後輩は上級生の身辺の世話もします。言われたら逆らえない厳しい上下関係があるのです」

 硬派でストイックなイメージが強いが、スパルタの分、ストレスや欲求不満も溜まるのだろうか。

 最初の“覗き”が行われたのは、昨年8月の夏合宿だ。場所は関東北部の温泉旅館である。

 関係者が続ける。

「この宿には大浴場に露天風呂があり、男湯と女湯は竹製の仕切りで分けられていました。合宿中のある夜、下級生が風呂にいると、そこに当時の3年生が数人入ってきた。すると、彼らは“一発芸をやれ”と命じたのです」

 必死に場を盛り上げる下級生。すると、3年生の吉田直樹君(仮名)が一人の下級生に対し「お前、(仕切りを)よじ登れ」と言い出した。仕方なく、竹の引っ掛かりを探して登ろうとしたのだが、

「さすがにまずいと思ったのでしょう。途中で仕切りから降りてこようとしたそうです。しかし、同じく当時3年の立花亮平さん(仮名)は“男だろ!”と叱りつけ、結局、彼は上から女湯を覗くことに。吉田さんはそのことにご満悦で“俺が指示した”と周囲に吹聴していたのです」(同)

 その3年生が4年生となり、部を仕切る幹部となった今年、ハレンチ行為はさらにエスカレートしていく。

 今度は別のリーダー部関係者の証言だ。

「今年も8月に別の温泉旅館で合宿が行われました。そこの女湯は内風呂でしたが、外にベランダがついていた。合宿中のある日、昨年覗き見した下級生が外階段からこのベランダに侵入。壁に身を隠しながら、またしても覗き行為をし、その姿を複数の部員が外から目撃したのです。どう考えても、上級生の指示に違いないですよ」

 それを裏付けるように、吉田君のスマホにこんな動画が残されていた。

「そのベランダからのアングルで部員ではない女性が立ってシャワーを浴びる姿が写されていたそうです。合宿でスマホを使えるのは4年生のみ。吉田さんが関与して撮影したと思われ、親しい人にだけ動画を見せていたという噂が広まっています」(同)

 盗撮行為に加え、極めつきは下着泥棒だ。

 冒頭の慶応大生によれば、

「合宿中盤になると、4年生が集う幹部部屋の中央に女性もののピンク色の下着が置かれていました。この下着は4年生となった立花さんが脱衣所に侵入して盗んできたとも、部内では言われているのです」

 若気の至りで済む範疇を超えてしまったようだ。

■“取材は受けるな”


 全く気品どころではない行為について、慶応大生は続けてこう語る。

「主導したのはあくまで4年生。3年生以下は彼らのことを容認できないと思っていて、まじめに部活動に取り組んでいます。しかし、絶対的上下関係から、口ごたえすることはできないのです」

 真偽を確かめるため、静岡の浜松球場で行われていた野球の“慶早戦”に行くと、雲一つない青空が広がり、宿敵、早稲田と応援合戦が繰り広げられていた。

 その後、“主犯格”たる吉田君に聞いたところ、

「ちょっとわからないです。取材には答えられない」

 そう言って、本誌(「週刊新潮」)との“合戦”は拒否。立花君も、

「……私の口からはお答えできないです」

 と、同様の回答だった。

 証言した先のリーダー部関係者は、

「今年の春に体験入部した新入生が大怪我をした、と先月スポーツ紙が報じています。当時、“部の内情に関する取材は受けるな”という指示が部長の教授から部員に伝えられていました。今回も同じ連絡が下達されています」

 この対応に大学の隠蔽体質が透けて見える。もっとも、彼らの行為はれっきとした犯罪と言わざるを得ない。

 性犯罪被害に詳しい上谷さくら弁護士の解説。

「覗き見は軽犯罪法違反及び、迷惑防止条例違反にあたります。盗撮も同様で、現場となった県の条例では6カ月以下の懲役、または50万円以下の罰金となります。下着を盗った場合は窃盗罪となりますが、これらの行為は自ら実行せず、誰かにやらせたとしても適用されます。後輩が全く逆らえなかった状態と認められれば、4年生のみが罪に問われる可能性もあります」

 当の慶応義塾広報室は、

「事実関係を確認中です。現在活動を自粛しており、今後、大学としても適切に対応してまいります」

 と書面で回答。すでに部内では自粛の期間は無期限になるとも通達されているという。

 福沢諭吉は明治5年、激動期に刊行を始めた『学問のすゝめ』の中で、法を守る重要性について、こう説いた。

〈法を破るは政府の作りし法を破るにあらず、みずから作りし法を破るなり〉

「週刊新潮」2019年12月12日号 掲載

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