豊洲タワマンで内縁夫に3歳息子を虐待され殺された母が書いた「育児本」の中身

豊洲タワマンで内縁夫に3歳息子を虐待され殺された母が書いた「育児本」の中身

都内屈指の人気を誇る豊洲のタワマンでも、虐待によって幼い命が失われた(※写真はイメージ)

 都内屈指の人気を誇る豊洲のタワマンでも、虐待によって幼い命が失われた。容疑者の男と、我が子を亡くした母親は内縁関係にあり、共に大手企業に勤めるセレブ族。しかも彼女は育児をする親の間では、知る人ぞ知る存在だったという。

 まだ3歳の隆太郎くんを死に至らしめたとして、今月3日に警視庁が傷害致死容疑で逮捕したのは、大手重工業・IHIの社員、渡辺雄二容疑者(34)である。

 未だに容疑を否認し続けているが、まずは事件の概要を振り返っておきたい。

 社会部記者によれば、

「9月28日、渡辺容疑者は亡くなった幼児が風呂で浮いていると消防に通報して、救急隊員が駆けつけた時には心臓マッサージを施していた。ところが、のちの司法解剖で肺には水ではなく多量の血が溜まっていたことから、死因は腹部への暴行だと警察が断定。溺死を装った男を逮捕したのです」

 技術系の正社員として入社した渡辺容疑者は、4年前から同社の昭島事務所(東京・昭島市)に配属された。ジェットエンジンの整備マニュアルを作成していたが、昨年から育児休暇を取得中。前妻との間に儲けた長男と共に、内縁関係となった女性の住むタワマンで、今年の春から隆太郎くんと4人で暮らしていた。


■「近所のアイドル」


 不幸なことに、事件当日は男児の母・平石桃子さん(34)が海外出張で不在だった。北米に本社を持つIT企業の日本法人に籍を置く彼女は、世界を飛び回っていたのだ。気丈にも、彼女は事件を受けコメントを出したが、報じられた中で目を引くのは次の一節だ。

〈私が出張に行かなければ、(中略)息子と2人で暮らしていれば、ああしていれば、こうしていれば…。何かひとつでも変えていれば、今も息子は私の腕の中に居てくれたのではないか〉

 自責の念に駆られるのも無理はない。彼女の亡き息子へ注ぐ愛情は格別で、実は2年前に育児をテーマにした本を出版していたのだ。

「彼女は、インスタで息子との日々をイラストとともに綴り、フォロワー数は10万超。それをまとめた初の著書『色気は分娩台に置いてきました。』では、育児の忙しさからヒゲを生やしっぱなしにしてしまうなど、クスリと笑える視点が同世代の親たちを中心に共感を集め、発売後も増刷を重ねました」(出版関係者)

 当時の2人を知る住民はこう振り返る。

「保育園の帰り道、よく親子で手を繋ぎながら歌を歌って帰ってきてね。階段をよいしょ、よいしょって言いながら登る姿が可愛くて、近所のアイドルでした」

 本の内容通り、忙しくも幸せな日々を過ごしていた母子は、その後に渡辺容疑者と出会い、悲劇が起きた。

「東京家族ラボ」を主宰する家族問題コンサルタントの池内ひろ美氏が言う。

「容疑者の男性からすれば、自分の子供の母親になってくれる女性を求めて同居したのに、家事や育児の負担が増えて逆切れを起こしてしまったのかもしれません。一般的な傾向として、連れ子のいる男性だからといって、他人の子の世話まで慣れている人物は決して多くない。シングルマザーの女性は、その点を慎重に見極める必要があります」

 母親の代理人弁護士に取材を申し込んだが、

「何もお答えできません」

 と言うばかり。彼女の信頼を裏切った容疑者は、潔く真相を語るべきだろう。

「週刊新潮」2019年12月19日号 掲載

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