「美智子さま」吐血を週刊誌に責任転嫁、宮内庁こそが“二重権威”演出の張本人

「美智子さま」吐血を週刊誌に責任転嫁、宮内庁こそが“二重権威”演出の張本人

宮内庁

■「美智子さま」吐血を週刊誌に責任転嫁した宮内庁(1/2)


 宮内庁は先日、上皇后さまのご体調について驚くべき発表をした。9月半ば以降に嘔吐がみられ、時に血液が混じっていたと明かした上で、その原因に天皇皇后両陛下との“二重権威”を指摘した週刊誌報道を挙げたのだ。まさしく「石が流れて木の葉が沈む」である。

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 自らの不作為を棚に上げ、ことの顛末の責めをメディアへと転嫁するなど、いかにも役人が思いつきそうな策ではある。その発端が、職責を全うせねばならない宮内庁の体たらくにあるのは明らかだというのに――。

「12月13日、庁内で行なわれた上皇職のレクで、美智子さまのご体調について発表がありました」

 とは、宮内庁担当記者。

「体重が4月頃から急激に減ったことは報じられていますが、それがまだ元に戻っていないとのことでした。また6月には、心機能が低下すると分泌され、心不全の指標となる『BNP』の数値が高いと判明していましたが、これも依然、正常値まで下がっていないというのです」

 そして、これらとともに、

「9月半ば以降、美智子さまは嘔吐されることが数回あり、時には血が混じっていたと初めて聞かされました。現在は、投薬で1カ月ほど前から症状が治まっているというのですが“主にストレスが要因ではないか”というのが、上皇職の見立てでした」(同)

 この日、レクを行った高橋美佐男・上皇侍従次長は、

〈混じった血は大量ではなく、侍医によれば胃からの出血ではないかとのことだ〉

 などと説明しながら、

「ストレスについて『譲位の後、さまざまな週刊誌の報道の中には“えっ”と驚くような記事があった』などと切り出したのです」(同)

 そこから、堰を切ったように週刊誌批判が始まったというのだ。

「侍従次長は続けて『(上皇ご夫妻は)新聞を隅々までご覧にはなっていないかもしれないが、掲載された週刊誌の広告を見れば“叱責”“二重権威”“(天皇皇后両陛下への)干渉”などの見出しが躍っている』『(ご退位後は)お好きなことをなさって過ごしてほしかったのに、ご在位中とは手のひらを返したような記事が出ている。新聞の広告も以前より大きくなっている気がするし、どうしてあんな記事が書けるのか』などと、ヒートアップするばかりでした」(同)

 こうして俎上に載せられた記事の中で、とりわけキーワードとなるのは「二重権威」であろう。実際に「退位特例法」が2017年6月に成立する前から“前天皇、現天皇が並び立つことで二重権威が生じはしまいか”といった懸念の声は上がっていたのだ。

「そうした心配を払拭するかのように、18年4月には宮内庁の西村泰彦次長(当時)=12月17日付で長官就任=が会見で、先々の即位に関する一連の儀式には、ご退位後の両陛下はお出ましにならないと明かしました。つまり宮内庁としても、あたかも2人の天皇がいらっしゃるかのような錯覚を世間に生み出す事態は避けねばならない、との姿勢で臨んでいたのです」(同)

 が、いざ御代替わりと相成ると、そうした“大方針”は徐々になし崩しとなっていった。

「宮内庁は、御代替わりにあたり“上皇ご夫妻は、一切の公的ご活動から御身を退かれる”との原則を打ち出しました。その一方で、平成の時代より減ったとはいえ、これまでと同じくコンサートや舞台ご鑑賞といった私的お出ましをなさっています。このことは大いに結構なのですが、その際に宮内庁が取材の場を設けるため、どうしてもメディアへの露出が続く状態となっているのです」(同)


■役所が機能せず


 本誌(「週刊新潮」)は2カ月前、公益財団法人「菊葉文化協会」が宮内庁の許可を得て製作・発行する来年の「皇室カレンダー」において、天皇皇后両陛下より先に上皇ご夫妻が登場なさるという“異変”について報じた。この協会の代表理事には、かつて上皇さまの“側近中の側近”だった羽毛田信吾・元宮内庁長官が就いている。また先ごろ、11月30日に54歳のお誕生日を迎えられた秋篠宮さまが、当日まず仙洞御所の上皇ご夫妻を訪ね、続いて赤坂御所の両陛下に挨拶されるという“イレギュラー”な動きをなさっていたことも報じたばかりである。

 そして、即位関連の儀式が続いたこの間、10月23日に赤坂御所で催された「茶会」についても、複数の週刊誌が“二重権威の懸念”との観点から報じていた。それらは、18カ国の王族を両陛下がもてなす場に上皇ご夫妻も遅れて合流され、加えて上皇后さまだけが和服姿だったことから、ひときわ目立ってしまわれたという旨の記事であった。

 最近の上皇后さまのご様子を知る関係者が明かす。

「美智子さまは、周囲に“陛下と私が、新しい時代を迎えるにあたって最も心を砕いてきたのは、国民に二重権威と映ってはならないという点でした”と仰っています。ところが、令和に入ってその点を指摘する記事がいくつも出てしまった。これに美智子さまは“今までそうならないようにずっと気を留め、注意して行動してきたことなのに、実際にああした報道がなされてしまった。だから、とてもつらいのです”とも漏らされているのです」

 すなわち、一連の報道にもっぱらネガティブな感情をお持ちだというのだ。ご不調が続く中、一時期とはいえ嘔吐の症状がみられたことは、まことにおいたわしい。が、さる皇室ジャーナリストが言うには、

「カレンダーの件は、元長官をはじめ“上皇さまにお仕えしてきた”という思いがひときわ強い人たちが、平成時代そのままに作業を進めてしまった結果だと思います。また、秋篠宮さまのご挨拶の順番についても、当日は両陛下のご都合もあって順序が逆になったとはいえ、時間帯を後にずらせば本来通りに行うこともできたはず。これらの調整、コントロールは役所が徹底しなければならないはずなのに、そうした部分がまるで機能していない。だから、国民には二重権威が生じていると映ってしまうのです」

(2)へつづく

「週刊新潮」2019年12月26日号 掲載

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