マスク不足は解消されたけれど…品質は二極化 知っておくべき“危ない商品”の見分け方

【新型コロナウイルス】マスク価格が値下り傾向も品質は二極化 布マスク推奨論も

記事まとめ

  • 品薄状態だったマスクも簡単に手に入るようになったようで、価格も値下りの傾向にある
  • しかし品質は二極化しているといい、メイドインチャイナ製品には不備報告もされている
  • 大手コンビニが仕入れるマスク入荷の基準にする要素が、マスクの見分け方に役立つとも

マスク不足は解消されたけれど…品質は二極化 知っておくべき“危ない商品”の見分け方

マスク不足は解消されたけれど…品質は二極化 知っておくべき“危ない商品”の見分け方

知っておくべき“危ない商品”の見分け方とは(※写真はイメージ)

 日本がコロナ禍に見舞われて、はや四か月。長く品薄状態だったマスクも「簡単に買えるようになった」との声が聞こえるようになった。高騰していた価格も値下がりの動きを見せるが、しかし、その質はというと――。

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 世界的なマスク需要増により、原材料の不織布「メルトブロー」の価格は20〜40倍ほどに高騰。当然、その値上げ分は販売価格にも跳ね返るため、チェーンの薬局などの大手は、ぼったくり批判をおそれ、高額ではマスクを販売できない。一方、中国ではこぞってマスク生産に乗り出す業者が現れた。結果、行き場を失ったマスクは、普段ではマスクを売らないような個人店に出回り、さらに供給過多のために値下がり始めた……。5月9日配信記事「早くも『マスク』の値段が下がり始めたウラ事情 再び高騰の可能性も…」で流通アナリストの渡辺広明氏が解説したのは、こんな内容だった。

 4月半ばには50枚入りが3500円前後で販売されていたマスクは、現在、〈複数の露店が、50枚入りの1箱を2千円前後で販売している。「3千円で売るつもりだったが競合を考慮して2500円に下げ、さらに500円値引きした」とある販売員は打ち明ける〉(「西日本新聞」5月18日配信記事、福岡市博多区の露店の価格)という状況だ。

 だが、一方でこんなケースも。

「都内の某有名ディスカウントショップで、不織布マスクを購入しました。5枚入りで280円のメイドインチャイナ製品です。見た目は普通のマスクだったのですが、翌日、このマスクをつけて外出したところ、数時間で横に裂けてしまい……。中の紙というんですか、フィルターが破れてしまったんです」(消費者)

 マスクバブルに沸く中国では、新規参入業者は9000社超ともいわれる。当然、マスク作りのノウハウなく参入する業者も少なくないのだろう。SNSにも〈急遽買った中華製マスク(5枚入り500円)、ちょっと引っ張ったくらいで破けた〉〈親がスーパーで買ったマスク送ってくれたのだけど、ちょっと引っ張るだけで耳紐抜ける〉といった、マスクの“質”を問題視する声が散見される。


■二極化するマスクのクオリティ 見分け方は


 先述の記事でもご登場いただいた渡辺広明氏はこう語る。

「不織布の高騰はいまだに続いていますから、いわゆる“質の良いマスク”は相変わらず不足しており、価格も値下がりしていません。一方、品質が担保されていないマスクは値下がりしていますね。いわばマスクは二極化の状態にあるといえるでしょう」

 怪しいマスクを見分ける方法はあるのだろうか。小売業の流通事情にも詳しい氏によると、大手コンビニが仕入れるマスク入荷の基準にしている要素が、参考になるかもしれないという。

「最近はコンビニでマスクが買えた、という声を聞くようになりました。大手は基本的に、一定の基準を満たした製品しか仕入れないようにしているそうです。その基準とは(1)日本衛生工業連合会の「全国マスク工業会マーク」がついている商品、(2)BFE(バクテリアろ過率試験)3・0um、VFE(生体ウイルス遮断効率試験)0・1〜5・0um、PFE(ラテックス微粒子遮断効率試験)0・1umの3つの品質をクリアしているかどうか、です」(同)

 パッケージに工業会のマークがある、もしくは上記3品質についてきちんと明記されているか否か、がポイントだという。

「これを踏まえて世間に出回っているマスクを見ると、個人店で売られている中国製のマスクには、どの要素も書かれていないことが少なくありません。大手のドラッグストアも上記の基準を設けているようですが、有名ドラッグストアで売られているといえども油断はできません。私が某ドラッグストアで見たのは『BFE』『PFE』について記載はあっても『VFE』については触れられていない製品でした」(同)

 いささか乱暴かもしれないが、大手コンビニで売られているマスクであれば比較的安心できる、といった結論になるだろうか。(※店舗が個別で仕入れている例外もアリ)

 もっとも渡辺氏にいわせれば、「使い捨ての高性能マスクは医療や介護従事者、花粉症や病気で必要としている人に回し、一般消費者は『アベノマスク』などの繰り返し使用できる布マスクを活用すべき」。それでも不織布マスクがいいという方は、“安物買いの銭失い”にならないよう、参考にされたい。

週刊新潮WEB取材班

2020年5月20日 掲載

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