「小泉進次郎」が熱烈PRのレジ袋規制、効果は エコバッグ愛用のイメージ戦略も…

「小泉進次郎」が熱烈PRのレジ袋規制、効果は エコバッグ愛用のイメージ戦略も…

アピールだけは達者な大臣

 このところ、1日に1度は耳にする「レジ袋はご利用ですか?」。もちろん、環境保護という大義名分には逆らえず、小泉進次郎環境相までエコバッグを愛用中と聞けば文句も言いづらい。けれど、レジ袋を削減したくらいで本当にプラスチックごみは無くなるのか?

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 今月1日からスタートしたレジ袋の有料化は、海洋汚染や温暖化を防ぐために“プラごみ”を削減することを目的としている。旗振り役を務めるのは近頃、カゲの薄い小泉環境相である。

 政治部記者によると、

「滝川クリステルとの結婚に、38歳での初入閣、年始の第1子誕生とニュースには事欠かないのに、永田町での存在感はほぼ皆無。最近の話題といえば、ごみ収集作業員に向けて、ごみ袋に感謝のメッセージを書き込もうと提案して失笑を買ったことくらいです」

 そんな小泉氏にとっての急務は、環境相として実績を残すこと。とりわけ、

「レジ袋規制のPRにはかなり熱心です。もっとも、小泉さんが“打倒『パプリカ』”を掲げたキャンペーンソングは『幸せなら手をたたこう』の替え歌で“レジ袋はいりません”と歌い上げる幼稚園児向けのシロモノでしたが」(同)

 今回のレジ袋規制に先立ち、昨年末に霞が関のコンビニを視察に訪れた小泉氏。2016年の熊本地震の被災地で使われたブルーシート製のマイバッグを持参するなど、やはりイメージ戦略には余念がなかった。

 しかし、「一般社団法人プラスチック循環利用協会」の担当者によると、

「日本国内の廃プラスチックの排出量は年間891万トン。そのうちペットボトルやコンビニ弁当の容器などを合計すると423万トンで47・4%を占めます。一方、レジ袋は20万トンです」

 つまり、日本からレジ袋が消えても、削減できるのはプラごみ全体のわずか2%に過ぎないのだ。


■スケープゴート


 レジ袋有料化などを審議した環境省の専門家委員会の委員であった、東京農工大学の高田秀重教授が言う。

「廃プラスチック全体から見れば割合は低いものの、レジ袋に含まれる有害物質は他のプラスチック製品の10倍に及ぶため、今回の有料化に環境汚染対策としての意味はあると考えます。ただ、問題はレジ袋をスケープゴートにしてペットボトルや食品トレーが規制を免れている点です。その背景にはメーカーや経済界の反発がある。“2%だから意味がない”と断じるのではなく、レジ袋規制をきっかけに、他のプラスチック素材の使用を減らしていくことも考えてもらいたい」

 それは当の小泉氏にも言えるようで、先述の視察で購入し、エコバッグに詰めたのはそのペットボトル。しかも、

「ブルーシートの素材もプラスチックです。再利用だから環境に良いというわけではなく、使い続ければ微細なマイクロプラスチックが飛散して海を汚しかねない。エコバッグにはコットンのような天然素材を使うべきだと思います」(同)

 話題先行で、本質が置き去りに――。プラごみ対策は、大臣と同じ“課題”を抱えていたのである。

「週刊新潮」2020年7月16日号 掲載

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