私を通り過ぎて行ったコロナ 罹患して回復した「徳光正行」が考えたこと

■感染経路不明? そんなの嘘でしょ…本当に感染経路不明だった


 予告なく突然やってくるという意味では災害や事故と同じようなコロナ。これに人知れず罹患していた徳光正行が、症状や罹患中の過ごし方、そして心の持ちようについて綴る。

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 別に隠していたとかそういうのではありませんが、新型コロナに罹患し完全なる復調を致しました。

 はいっ、早い話がコロナにかかったけど治ったということでございます。

 元来がひどい臍曲がりでありまして、私のなぞのコロナ感染報道などがネットニュースにあがったとしましたら、「テレビで見かけないからってコロナを利用して売名してんじゃないよ」なんて不快に思われる方もいらっしゃるのではなんて思いを巡らせまして。

 感染時には関係者の方々に「別に公表する必要ないでしょ」と伝えたのですが、一方で完治したらせっかく執筆の機会を頂いておりますデイリー新潮のこのコラムでお伝えできればなんて思いペンをとった次第でございます。

 さて、本題と申しましょうか、経緯から参りましょう。

「感染経路不明? そんなの嘘でしょ、後ろめたい濃厚接触とかあったんじゃないの?」なんてニュース報道を眺めていた私なのですが、自分が罹患してみますと、これが本当に感染経路不明だったのです。

 独り暮らしにつき、外食をしたり少々酒席に顔を出したりはしていましたが、いわゆるソーシャルディスタンスは守っていましたし、以前は好んで足繁く通っておりました艶席には3月以降顔を出すこともなく、私なりの自粛生活は送っておりました。

 さらに加えるのならば、中年オヤジのわりには潔癖症と申しましょうか、玄関の端にはクレベリンを置き、棚にはアルコール消毒液と弱酸性次亜塩素酸水を並べ、洗面所にはダチョウ抗体スプレーを置き、外出時や帰宅時にシュッとひと吹きずつかけていたのですが、コロナに罹患してしまいました(もちろん手洗いうがい外出時のマスク着用も)。


■歯を磨いた時に今まで体験したことのない症状が


 治ったから言えるのかもしれませんが、どんなに用心していても免疫量が低下していたりすると、やはりウイルスは入り込んできてしまうのだなと痛感した次第であります。

 では私の身に起きました症状についてお話しいたします。

 まず初めに出ました症状は両足爪先の痛みです。

 年齢も年齢(48歳)なので、コロナとは思わず「ついに痛風がきたか」と肩を落としていましたら、続けざまに背中全体に痣ができた時のような鈍痛が走りまして、これも風邪の引き初めくらいに楽観しておりましたら、続いて襲ってきたのがその痛みが全身に周り、服を着るのも痛いような症状でした。

 しかしその時点で熱を測っても高熱というわけではなく、いつもより少し高いかな程度のもの(平熱が36・5度でこの時が36・8〜9度くらい)で、一応人との接触はなるべく避けましたが「ほっとけば治るだろう」くらいの感じでおりました。

 そしてさらに夜が明け、歯を磨いた時に今まで体験したことのない症状が顔を出してまいりました。

 嗅覚障害であります……。

 これには驚きましたね、普段風邪を引いた時に鼻が詰まって嗅覚がおかしくなることはありましたが、鼻詰まりがない状態で嗅覚が効かなくなりさらには鼻の奥ですえた臭いのようなものが香ってくるわけです。

 ちなみに甘い・塩っぱい・辛いといったことが分からなくなる味覚障害症状は出ませんでした。

 が、さすがに「これはコロナだろ」となり保健所に連絡をと思ったのですが、以前知人が問い合わせたところなかなか電話が繋がらないというのを聞いていたので、ネットで調べましたら民間の施設でPCR検査が出来るとあったので早速そこに連絡をしましたら、スムーズにことが進み唾液を検出し病院に運んでもらい結果を待つということを選択致しました。

 数時間後、連絡があり案の定、検査結果は陽性でありました。

■高熱が出たのも3日間、嗅覚障害が発症から5日くらい


 落胆してもしょうがないですし、なってしまったものはなってしまったものなので、知り合いの医師の方に連絡しましたら「徳ちゃんは体力があると思うから、自然治癒に向けて動き出そう」となりました。

 相談の結果、身体がコロナを追い出すことに集中できるように、食事は消化に良いおかゆにしてそこに梅干しやすった生姜を入れたものに致しました。

 それを5日間……(しばらくおかゆは勘弁です)。時々、卵と竹輪のうどんも差し挟んだりしておりました。

 さらにやはりというか陽性結果と同時に高熱は出るわけです。

 しかし処方された解熱剤を摂らずに熱を出させてコロナを追い払う方法を選択しました(これは体力のない方や髄膜炎や肺炎を危惧なさる方にはお勧めできませんので悪しからず)。

 都合3日、38・5度前後の高熱は出ましたが、そこをおかゆと水分で乗り切りましたら37度前後まで熱は下がりましてスッキリ致しました。

 そして私の場合、呼吸困難であったり肺が詰まるような感覚であったり咳が出て止まらないといった症状は一切ありませんでした。

 今回の日々や症状をまとめますと、爪先や全身の痣のような痛みといった症状は本当の初期段階でなりを潜めまして高熱が出たのも3日間、嗅覚障害が発症から5日くらいあっただけで、それ以外は全く問題のない感じでした。

 しかし、人との接点をまったくもたずに自室で軟禁状態になることが苦痛でありました。

 幸い仕事に関しましては、執筆が主なので自宅で執筆し担当の方にそれを送るという作業に支障は出ませんでしたが……。

 ただ、楽しみにしていた岩井志麻子氏と平山夢明氏とのトークショーに穴を開けてしまったことが大変悔やまれます。

■経済や社会を停滞させてまで、徹底した対策をとるウイルスではないのでは?


 さあそしてこの新型コロナウイルス、あくまでも私の見解ですが、昨年患いました咽頭炎の方がよっぽど辛く苦しかったですね。

 あの時は40度近い熱が5日は続きましたし、水を飲み込むのも激痛が走りましたし、本当に死を意識しました。

 解熱剤や抗生物質に頼らなければ本当に危険だったと思います。

 風邪と新型コロナを比べるのは乱暴かも知れませんが、両者は根底ではそんなに変わらないものではないか? という疑問も浮かんできました。

 ワクチンができるに越したことはありませんが、風邪にワクチンや特効薬があるのかといったら存在しませんよね。

 なので、どなたかがおっしゃった「正しく恐れる」といった考えを広めるのが最善ではないでしょうか?

 手洗いやうがいを丁寧にし、アルコール消毒をする、それでもなってしまった場合は消化に良いものを摂取して自然治癒に頼る。

 もちろん基礎疾患がある方や老人の方は、体力消耗のないようにアビガンその他の薬を摂取するべきであると思いますが。

 経験者として言わせていただければ、経済や社会を停滞させてまで徹底した対策をとるウイルスではないと思います。

 停滞に停滞を重ねて、失業者やコロナ鬱と呼ばれる症状で悩み落ち込む方、はたまた自殺者を出す方が害悪であると思います。

 去る8月28日、当時の安倍晋三首相は、「新型コロナウイルス感染症については、感染症法上、結核やSARS、MERSといった2類感染症以上の扱いをしてまいりました。これまでの知見を踏まえ、今後は政令改正を含め、運用を見直します」とおっしゃいました。

 つまり今後は3類4類までステージを下げるという見解を示したと私なりに解釈しました。

 ぜひこの部分を菅義偉首相には踏襲して頂きたく思います。

徳光正行(とくみつ・まさゆき)
1971年12月生まれ。茅ヶ崎市出身。日本大学芸術学部在学中よりミュージシャンを目指すが、父の病により断念。その後、司会業やタレント業に従事する。また執筆活動にも着手し『伝説になった男〜三沢光晴という人〜』『怪談手帖シリーズ』などを上梓。4月27日には岩井志麻子氏との共著『凶鳴怪談』を出版。現在YouTube「徳光ちゃんねる」でも活躍中。

週刊新潮WEB取材班編集

2020年9月25日 掲載

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