高級カーシェア会社破綻でオーナーの怒り爆発 “吊るし上げ”緊急説明会を実況中継

高級カーシェア「SKY CAR SHAREグループ」破産申請へ 緊急説明会で怒号飛び交う

記事まとめ

  • 高級カーシェア「SKY CAR SHAREグループ」は11月14日、破産申請の方針を固めた
  • 代理人弁護士が、急遽オーナー向けに緊急説明会を実施したが大混乱で怒号が飛び交った
  • オーナーたちは弁護士に詰め寄り、「まず詫びの一つもない!」と一触即発の状態に

高級カーシェア会社破綻でオーナーの怒り爆発 “吊るし上げ”緊急説明会を実況中継

「高級カーシェア会社」破綻騒動で新展開だ。11月14日、破産申請の方針を固めた「SKY CAR SHAREグループ」(以下、Sグループ)の代理人弁護士が、急遽、オーナー向けに緊急説明会を実施。だが現場は大混乱で、「夜逃げしていたくせに今更なんだ!」「また逃げるつもりだろう」など、怒号が飛び交う修羅場となったのである。

 ***

 14日、午前11時過ぎ。今やすっかり有名になった、埼玉県草加市の高級車240台が置き去りにされた駐車場に、20代から40代の男女が続々と集まり出した。

 みな顔は強張っている。無理もなかろう。彼らは今、突如、天から降ってきた“ローン地獄”に喘ぎ苦しんでいるのだ。

 オーナーらは、Sグループから“費用ゼロの投資”として、高級車のオーナーになるよう勧誘され、7年もの長期ローンを信販会社と組まされた。だが10月上旬、Sグループは経営破綻。それから月々数万円から10数万円の返済に追われる身となってしまったのだ。中には、又貸しは契約違反だとして、信販会社から一括返済を迫られているオーナーもいるという。

 Sグループの代理人が現れ、説明するというのである。いったい何が起きたのか。Sグループ破綻から1カ月もの間、駐車場に訪れるオーナーたちに、ボランティアで相談に乗ってきた管理人が説明する。

「数日前、Sグループの代理人を名乗る弁護士が、鍵と車検証をすべて渡すよう、内容証明を私に送ってきました。渡さないと、刑事・民事を問わず、あらゆる法的手段を取る、という脅し文句も添えて。そして昨日、実際にやってきて、鍵を持って帰ってしまったのです」

 そもそも管理人は、Sグループから車の修理などの管理を委託されていた下請け業者である。あくまで善意で、困り果てたオーナーたちのためを思い、昼夜を問わずに相談に乗ってきた立場であった。

「オーナーたちはローンを少しでも軽くするため、早く車を処分したがっています。彼らが何の権限があって、鍵を持っていくのかわからないんです。だったらきちんとオーナーたちに説明すべきだろうと話し、急遽この場を設定したのです」(同)

■「まず詫びからだろう!」オーナーたちはヒートアップ


 正午近くになると、弁護士らしき男性2人が駐車場に現れた。そして、集まった30人ほどのオーナー一人ひとりに、ペーパーを配り始めた。

 ペーパーには「受任のご連絡」とあり、彼らの連絡先が書いてある。Sグループが、これから破産手続きを開始するにあたり、混乱を回避するため、車輌の返還等の対応を一時停止するとある。

 だが、説明会が始まる前からオーナーたちはヒートアップ。弁護士に詰め寄り、

「1カ月以上、なんも連絡ないのかよ。お前らは!」
「私たちもお話を聞いたのは、10月の後半で……」(弁護士)
「知らねえよ! 破綻だかなんだか知らねえけど、人としての心はないのか? あ?」
「筋が通ってないよね。あんたたちはもう向こうの代理人になったんだろう。なのに、まず詫びの一つもない!」
「なんの権限あって、車を持ってくんだよ。じゃあ、車持っていっていいから、その代わり負債も持っていってよ」

 一触即発の状態なのである。


■「こうしているうちに、月々のローン代や駐車場代も発生しているの!」


 やがて、弁護士の説明が始まった。

「私たちがSグループから相談を受けたのは10月25日です。Sグループは、8月にみなさんへの支払いを停止した後、複数の弁護士事務所に破産の相談をしたらしいですが、どこからも難しいと断られ、最後に私たちのところに来ました。裁判所とはもう相談を始め、来週には破産の申し立てを開始し、早々に開始決定を受ける見込みです。決定後は、管財人が誰になったのか、どこに問い合わせすべきかなど、ホームページに随時、情報を開示していきます」

 鍵と車検証を預かった理由については、

「裁判所のルールとして、破産の申し立てをすると、破産開始決定まで、破産管財人が管理する財産を、申し立て代理人が保全しなくてはいけないというルールになっています。私たち申立人が、車輌をお預かりしている立場を法的に整理させていただいたところ、Sグループがその立場にあることがわかりました。混乱を回避するために、車輌の返還等を一時停止させていただきます」


■近く代表が謝罪する場を設ける予定


 むろん、オーナーらはまったく納得しない。

「破産手続きに入るからって、それは俺たちと関係ないだろう」
「そもそも車の所有権の問題は、俺たちと信販会社の話で、あんたたちに何の権利があるんだ」
「こうしているうちに月々のローン代も発生しているし、ここの駐車場代も負担しなくちゃならなくなる。なんであなたたちの破産手続きに付き合わなければならないのですか」

 やがて、

「Sグループが突然いなくなって、こんな事態になったんだ。また、あなた方が鍵を持って、いなくなる可能性だってあるでしょう」

 との声に対しては、「そうだ、そうだ」の大合唱。

「それは私たちが担保します」と請け負う弁護士に対し、

「だったら身分証を見せろ」と詰め寄り、こぞって写真を撮影する一幕もあった。

 Sグループの代表取締役社長のU氏については、

「近々、被害者の方々に説明させていただく場を設けさせていただく予定です」(弁護士)

 終始、ものすごい剣幕で詰め寄るオーナーたちであったが、甘い話に乗ってしまったツケとも言えるだろう。

週刊新潮WEB取材班

2020年11月14日 掲載

関連記事(外部サイト)