前「オーストリア大使」の泥沼W不倫 「佳子さま」初の海外公務は“脅迫”の道具にされていた?

前「オーストリア大使」の泥沼W不倫 「佳子さま」初の海外公務は“脅迫”の道具にされていた?

佳子さまと案内役の小井沼紀芳・駐オーストリア大使(当時)(2019年9月18日)

 世界を股にかける――とは、外交官の活躍を記す際によく使われる比喩であるが、この人は本当の意味で「股をかけて」しまった人である。前オーストリア大使の下半身にまつわる裁判が、東京地裁で係属中。そこには「佳子さま」初の海外公務も絡んでいて……。

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「金髪ポルノ」で美人研修生に英語講習する首席事務官、公使がはまった性の罠……。

 元外交官・佐藤優氏の書いた『外務省ハレンチ物語』には、そんな駐在外交官たちの“下(シモ)”の事情が赤裸々に描かれている。

 お堅いはずの外交官。なぜ彼らは、海の向こうで弾けるのか。

 外務省関係者によれば、

「現地では日本人コミュニティーが狭いですから、身近な範囲で手を付ける。海外だからバレないだろう、という甘い考えもある」

 以下はこれを地で行く話といったところだろうか。

 現在、東京地裁で係属中の不倫裁判――。

 原告は、小井沼紀芳(きよし)・前オーストリア大使(65)の夫人、被告はかつて在外大使館に勤務し、小井沼氏の部下だった10歳以上年下の女性である。

 小井沼氏は、慶応大学出身で、在学中に外交官試験に合格。ミャンマー公使やドイツ公使、ザンビア大使などを務め、2016年にオーストリア大使に就任。3年後に離任し、外務省を退職した“エリート”だ。19年9月には、佳子さまの初めての海外公務として注目を集めたオーストリア訪問をアテンドしているのだが、

「妻による提訴があったのは、その5カ月前の4月。小井沼氏が大使時代のことでした」

 と述べるのは、さる訴訟関係者。

「中身を簡単に言えば、夫である小井沼氏が、他の機関から出向していた被告と不倫関係になり、その後、日本でも密会を繰り返した。それを質すと夫も事実関係を認めた。妻である自分はショックを受け、救急搬送されたこともあったほど。夫婦関係は完全に破綻した。損害賠償として200万円を支払え、というもの」

 そして、

「前大使は現在、奥さんとは別居中ですが、どうやらこの件では奥さんに全面降伏している模様。訴訟では妻側に立って出廷し、“人生をやり直したい”と懺悔しているばかりか、相手の女性にも妻への謝罪を求めています」

 という、醜い展開となっているのである。

 原告の主張はこうだ。

〇割り切った関係でいよう、と、お互いの合意の上で、“関係”は始まった。

〇現地でワイナリー巡りなどを繰り返した。

〇出向期間が終わり、女性は日本に帰国。

〇その後も、大使は妻に内緒で日本に帰国するなどし、その度に被告の家に宿泊。箱根や軽井沢に泊りがけの旅行にも行った。

〇そればかりか、香港、マカオ、ブダペスト、ザルツブルクなど外国への旅にも。

〇指輪やネックレスもプレゼントした。旅行なども含め、被告のために合計200万円弱を遣っている。

 こうした関係は2年程続いたが、ある日、妻が偶然、小井沼氏のパスポートを目に。すると自分に内密で夫が日本に数回、帰国していたことがわかり、問い詰めたところ、夫は洗いざらい自白し、関係は終わった――というものである。

 ちなみに、被告の女性も夫を持つ身。関係が事実なら、俗に言う「ダブル不倫」に当たる。


■“やめられないんだよ”


 関係が夫人にばれて別れを告げた際、被告女性からは「娘の背中に気をつけろ」と捨て台詞まで吐かれた、と前大使は“被害”を主張している。不倫を認めている割には身勝手な話だが、他方、これを聞かされた被告はどう出たのか。

 泣き寝入り――ではなく、恐るべき逆襲の一手に出たのである。

 まずは二人の関係について、上司と部下であったのは事実だが、不倫ではないと全否定。そして、

「前大使には、他に“女性”がたくさんいた。その女性たちとの関係を隠すために、関係のない自分がダシにされたとしまして……」

 と先の関係者が続ける。

「そしてその具体例を暴露しているのです」

 被告によれば、前大使は、プレイボーイを自称し、自らの女性関係を部下に「武勇伝」として披露する悪癖があったとか。そしてその“お相手”を列挙しているのだ。

 曰く、

〇慶応大学の同窓生

〇ドイツ駐在時代の現地女性

〇外務省の出入り業者

〇札幌赴任時代、「夜の仕事」をしていた女性

〇JICAの職員

 と、それぞれ“関係”を結んでいた、と。

 そんな席では、「ボクはどうしようもないヤツなんだけど、やめられないんだよ」「妻からは、離婚届が神棚に置いてあって、いつでも出せると言われている」と、笑いながら語っていたという前大使。

 そして、極めつきはこのエピソード。被告の陳述書にはこうある。

〈大使がベトナムに赴任当時、女性と交際関係を持ち、妻から怒られてパイプカットをしたらしく〉

 しかも、

〈費用を外務省の公費で落としたと聞きました。聞いたわけでもないのにこのような話を聞かされ、さすがに引いた覚えがあります〉

 パイプカットはどうでもいいが、金の出どころは大いに気になるところだ。

 先の訴訟関係者によれば、

「被告は、前大使からセクハラを受けていたとも主張しています。出張で泊まったホテルで、酔った彼を部屋まで送っていくと“壁ドン”の体勢を取られ、“ここで飲んでいかない?”と誘われた、と。断ると、“え? そのつもりじゃないの? 部屋までついてきたんだから”と言われたと」

 その後も、

「カラオケのデュエットでボディタッチまでされた。大使公邸内でも“瓶底メガネの女公務員みたいなのが来ると思ったらすごくいい女じゃないか”とキスを迫られた等々……」

 まさにやりたい放題だが、もしご訪問時に一緒に並ばれた佳子さまがこの行状をお知りであったら……さぞ気味悪く思われていたに違いないのである。


■“約束違反”


 どちらの主張が正しいにせよ、前大使の下半身に問題があるのは明々白々。

 もっとも不倫については、前大使側から、二人で行ったゴルフ場の来場者カードなどの「証拠」も出ているから、被告の分も悪そうだが……。

 提訴から2年が経ち、訴訟は大詰めを迎え、昨年11月24日には、東京地裁で尋問が行われた。原告、被告のみならず、前大使も証人として法廷に立ったが、そこではこんなやり取りが繰り広げられた。

原告代理人弁護士 あなたが被告と不貞関係にあったことは間違いありませんか。

小井沼 はい、間違いありません。

弁 今そちらの被告の席にいる被告本人で間違いありませんか。

小 間違いありません。

 ひたすら「不倫関係」を強調する前大使。

 続いて、被告側の弁護人が登場。被告との関係を厳しく問い詰めた上で、話は「その他」にも及んで、

弁 別の女性、いたんですね、北海道に。

小 いました。

弁 何という女性ですか。

小 ……バーのマダムです。

弁 ドイツにいた頃にも女性いましたよね。

小 はい。

弁 日本人ですか、ドイツ人ですか。

小 ドイツ人です。

弁 この際、洗いざらいしゃべってくださいね。北海道の女性、それからドイツの女性、ほかには。

小 ほかには……ミャンマーにいたときも現地の女性と付き合いました。

弁 本当はこんなこと聞きたくないんですけれども、パイプカットされたんですね。それはなぜ。

小 私には、子どもがもう4人おります。したがって、妻の負担をゼロにするために手術しました。

弁 それは公費ですか、私費ですか。

小 ……私費です。

 淡々とした口調で、女性関係どころか「パイプカットの真実」まで問われた前大使閣下。そんな姿を、法廷で妻が睨むように見つめていた。まさに修羅場。過去、小井沼閣下は、どんな外交現場でもこんな緊迫した場面に出くわしたことはなかったのではなかろうか。

 そして尋問では、やんごとなき方の名前も出た。

原告代理人弁護士 これも、あなたが受け取ったメールですね。

小井沼 そうです。

弁 この中に「無事に9月の皇族方をお迎えされたいと思いますが」という文章がありますね。

小 はい。

 実は、提訴後、小井沼氏は、それを知った被告からメールを受けている。そこには、「約束違反ではないでしょうか」「奥様このまま放置ですか」「無事に9月の皇族方をお迎えされたいと思いますが」との文字が。先に述べたが、この9月、日墺(にちおう)外交関係樹立150年を記念し、佳子さまの初の海外公務が予定されていたのだ。

弁 この記述の意味について、あなたはどのように認識しましたか。

小 脅迫だと思いました。

弁 皇族方というのはどなたのことなんでしょうか。

小 秋篠宮の佳子内親王殿下です。

弁 それを無事に迎えたいということで、脅迫と感じたということでしょうか。

小 はい。

 要は被告に、訴訟を止めさせろ、さもないと佳子さまのご訪問がとんでもないことになるぞ、と脅されたと述べているのである。

 確かにこれが当時明るみに出ていたら一大事。こんな話で、プリンセスの記念すべき初外遊に傷がつかなかったのは幸いである。

 犬も食わない不倫裁判。是非とも当事者たちに話を伺いたかったが、法廷での饒舌はどこへ行ったのか、三者とも締め切りまでに取材には応じなかった。

「訴訟は初耳でしたが、小井沼氏の下半身のだらしなさは省内でも知られていた。外務省で私学卒は傍流とはいえ、期待を掛けられていた一人でしたが、そんな評判もあって主要国の大使にはなれずじまい。それにしても呆れたものです」(前出・外務省関係者)

 過去にはハニートラップに遭い、国に損害を与えた外交官もいた。この方の場合はそうならなかったのが不幸中の幸いか。

 ともあれ、これで大使を全うできるのだから、日本の外交レベルの一端がよくわかる話ではあるのである。

「週刊新潮」2021年1月14日号 掲載

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