福岡5歳児餓死、“ママ友”が“母親”を創価学会に勧誘 宗教上の“上下関係”も影響か

【5歳児餓死】"ママ友"赤堀恵美子容疑者が創価学会に勧誘、宗教上の"上下関係"影響か

記事まとめ

  • 碇利恵容疑者の三男翔士郎ちゃんが死亡した事件では、碇と赤堀恵美子の両容疑者が逮捕
  • 夫の浮気話をでっち上げるなど、赤堀容疑者は、碇容疑者を洗脳、搾取していた疑いも
  • 赤堀容疑者は創価学会員で、碇容疑者を勧誘した可能性も浮上している

福岡5歳児餓死、“ママ友”が“母親”を創価学会に勧誘 宗教上の“上下関係”も影響か

福岡5歳児餓死、“ママ友”が“母親”を創価学会に勧誘 宗教上の“上下関係”も影響か

翔士郎ちゃんが亡くなりまもなく1年

■一心不乱に“念仏”を


 子は親を選べない。だから親の身勝手な振る舞いで、子の命が蔑(ないがし)ろにされてはならない。この道理を外れた事件が起きた。当の親が他人に洗脳され、我が子を死に至らしめたのだ。母親を支配していたママ友は、なにかにつけて自身が「学会員」であることを吹聴し……。

 ***

 救急隊員が現場に駆けつけた時、横たわる男児の側で母親は一心不乱に“念仏”を唱えていたという――。

 年端のいかない子どもを餓死させた実母。彼女を“洗脳支配”していたママ友。二人が逮捕されたニュースは世間に衝撃を与えた。

 3月2日、福岡県警は、福岡県篠栗(ささぐり)町の碇(いかり)利恵(39)と知人の赤堀恵美子(48)の両容疑者を逮捕した。容疑はともに保護責任者遺棄致死。昨年4月、碇容疑者の自宅マンションで、重度の低栄養状態だった碇容疑者の三男翔士郎(しょうじろう)ちゃんを放置、死なせたとされる。翔士郎ちゃんは当時5歳。育ち盛りなのに、一昨年夏ごろから食事を減らされ、ときに抜かれもした。体重は同年代の子どもの半分、わずか10キロだった。


■搾取と洗脳工作


 なぜこんな悲惨な事件が起きたのか。

「翔士郎ちゃんとその兄2人の計3人と暮らすシングルマザーの碇を、赤堀が洗脳していたのです」

 と、社会部デスク。

「赤堀は、碇母子の生活費や食事をすべて管理し、精神面でも完全に支配下に置いていた。碇一家は、赤堀から渡されるパンや米など、限られた食料を分けて食べていました」

 二人は2016年4月、翔士郎ちゃんの兄の幼稚園時代に知り合った。

 赤堀容疑者には夫と3人の子どもがおり、自宅は碇容疑者宅から車で数分の場所だ。

「18年5月ごろ、赤堀が碇も絡んだトラブル話を捏造。そのトラブルを“ボス”と呼ばれる別の保護者が解決してくれたからと、碇に示談金名目で現金を要求しました」(同)

 この一件から、赤堀容疑者の搾取と洗脳工作がはじまった。


■夫の浮気話をでっち上げ


「ママ友の“40人のLINEグループで悪口を言われている”と疑心暗鬼にさせたり、“ボスが子どもたちに食べさせ過ぎてはいけないと言っている”“ボスが12台の監視カメラで見張っている”などと偽り、子どもへの食事の制限を強いた。“ボス”の存在で碇の不安をかき立てて周囲から孤立させ、自分が唯一の相談相手になるように仕向け、徐々にマインドコントロール状態にしたわけです」(同)

 19年5月には、碇容疑者が離婚。

「赤堀が碇の夫の浮気話をでっち上げ、吹き込んだ結果です。その前には、碇から浮気調査名目などで現金や預金通帳も騙し取った。離婚後に碇が受給をはじめた月20万円ほどの生活保護まで根こそぎ、計1200万円ほど搾取していました。昨年1月には、食事を与えていないことが露見しないよう、碇に命じて、幼稚園に通っていた翔士郎ちゃんを退園させています」(同)

 母親はママ友に有り金を捧げ、離婚し、挙げ句は自らの息子を死に至らしめた。

 翔士郎ちゃんが亡くなるひと月前、碇容疑者の親族が子どもたちを連れてスーパーへ行ったときの話がある。

“おなか空いとるやろ。好きなもん持っといで”と背中を押された翔士郎ちゃんは、菓子を手に戻ってきて、

「これ、ママが好きなお菓子!」

 と言ったという。


■学校に怒鳴り込み


 そんな健気な子どもの命を奪った二人の「保護責任者」。地元記者によると、

「赤堀が“主”で碇が“従”の関係にあったのは明らか。ある朝、道端で赤堀が碇に向かって喚(わめ)き散らし、碇が黙って聞いている姿を見た人もいます。翔士郎ちゃんが亡くなったときは、碇は自分で通報するのではなく、まず赤堀に連絡を取り、赤堀の夫が119番通報している。碇は、衰弱して動けない翔士郎ちゃんのそばで、救急隊が到着するまでのあいだ、お題目だか念仏だかを唱えていただけだったといいます」

 碇容疑者宅のマンション住人も、こう語る。

「あの人(赤堀)は頻繁に出入りしていました。でも、挨拶もせず無愛想だったので住人はあまりいい印象を持っていなかったと思います。マンションの駐車場で、車を駐める位置をめぐって住人と口論になったこともあるんですよ」

 近隣住人によると、幾度となく学校にクレームをつけに行っていたそうだ。

「翔士郎くんのお兄さんが給食費を持参できなかったときなどは酷かった。担任がクラスみんなの前で“給食費を持ってくるように”と言ったそうなんです。それを聞いた赤堀が碇の代わりに学校に怒鳴り込んだ、と」

 いま考えれば、と続けて、

「赤堀のせいで碇家の子どもたちは給食費が払えなかったわけですよね。みんなの前で嫌な思いをさせられても頑張って学校に行っていたのは、学校で給食を食べなければ生きていけなかったからではないでしょうか」

 兄2人は小学校の給食で命をつないだ。今年小学校にあがる予定だった翔士郎ちゃんには、それがなかったわけだ。


■“香典は学会に渡した”


 二人を知る小学校の保護者仲間であり、赤堀容疑者が“ボス”と呼んでいた女性が語る。

「今回、赤堀がしたことは保護責任者遺棄致死なんかやなく、殺人だと思います。私を“ボス”と呼んで碇からお金を騙し取っていたことも、彼女を育児放棄の母親に仕立て上げたことも、とうてい許せません。自分の子どもには水泳やバレエをやらせて、キレイな服を着せているのに」

“ボス”は翔士郎ちゃんの悲劇を知らなかったが、

「お通夜の日、たまたま赤堀に用事があって電話したんです。彼女が“お通夜があってバタバタしている”と言うので誰が亡くなったのか尋ねると“バカの一番下の子どもったい”と言われました。彼女は碇さんのことを“バカ”とか“あれ”と呼んでいましたね。それと“葬儀代は学会が出した代わりに、香典は学会に渡した”といったような話を聞きました。彼女は創価学会の信者なのでね」


■「創価学会に入っていました」


 碇容疑者も学会への入信を勧められた可能性があるが、地元の古参学会員に尋ねると、

「赤堀さんは熱心ではありませんでしたが、たしかに学会員です。でも、碇さんは違うと思うのですが……。学会が取り仕切る学会葬なども行いませんでしたし。赤堀さんが香典は学会に渡したなどと言っているならそれは嘘。うちでは香典を持って行かない決まりですから。学会の名前を使って周囲を騙しているのでは」

 だが、碇容疑者の代理人弁護士に確認したところ、

「赤堀氏に勧められて創価学会に入っていました。現在は退会済みです」

 ママ友としての“主従関係”に、学会員の上下関係が加わった。碇容疑者が、亡くなる間際の翔士郎ちゃんに唱えていたのは学会の「お題目」だったわけである。

「週刊新潮」2021年3月18日号 掲載

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