アメリカの新型コロナワクチン接種の現状―現地の医師より

アメリカの新型コロナワクチン接種の現状―現地の医師より

アメリカの新型コロナワクチン接種の現状―現地の医師より

アメリカでは12月11日に新型コロナウイルスワクチンの緊急使用が許可され、接種が開始されました。私の留学先であるミシガン大学でも12月14日に医療従事者に対して最初の接種が行われ、12月22日までに2,000人以上にワクチンが接種されました。

ワクチン接種の優先順位については、ミシガン州では米国疾病管理予防センター(CDC)の推奨に従って決定することになっています。現在はPhase 1aであり、新型コロナウイルス感染症患者や感染性物質に曝露する可能性がある医療従事者と長期療養施設の入所者が接種対象となっています。ただし、ワクチンを一度に用意できる量が限られていることから、まずは救急科や感染症科など、新型コロナウイルスに曝露される可能性が特に高い医療従事者からワクチンが接種されています。

ミシガン州ではピークだった11月中旬には10,000人/日以上の新規患者数があり、現在でも4〜5,000人/日と日本全体を超える新規患者数があります。そのため、私の周囲の医療従事者のワクチンに対する期待は高いものがあります。私も大学で実施されているアンケートに接種希望と回答していますが、診療ではなく研究をしているので優先順位は低いと考えられるため、接種がいつになるのかは分かりません。

一方で、ミシガン大学が50〜80歳の一般成人を対象に実施した調査では、できるだけ早期にワクチンを接種したいと回答した人は20%で、接種したいが他の人が接種するまで待ちたいと回答した人が46%もいました。この調査では、ワクチンが迅速に開発されたことによる安全性を心配していると46%が回答していて、それで待ちたいということかもしれません。

ワクチンに限らず医薬品には必ず副作用があります。そのため、アレルギーなど副作用の報告はあると思いますが、その頻度やどのような人で起こりやすいのかなど、正しい情報を社会全体で共有することが重要です。

(著者:長崎大学大学院医歯薬学総合研究科病態解析・診断学 助教/ミシガン大学呼吸器内科 客員研究員 賀来 敬仁)

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