賛否が渦巻くGoToトラベルキャンペーン。東京都は対象外も観光業へキャンペーンの意義。

賛否が渦巻くGoToトラベルキャンペーン。東京都は対象外も観光業へキャンペーンの意義。

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日本政府は旅行代金を最大で5割支援するGoToトラベルキャンペーンを7月22日より開始する予定です。しかしながら、まだ新型コロナウイルスの収束が見えない中で人の移動を促すキャンペーンを行うことに対して、新型コロナウイルスの感染が拡大してしまう可能性を危惧する声が上がっています。

こうした感染拡大の可能性を指摘する声に対応して政府は新型コロナウイルス感染者が拡大傾向にある東京都発着は対象外とする方針を7月16日に打ち出しました。しかしながら、神奈川や千葉といった東京以外の首都圏や、関西では大阪も緊急事態宣言後において最多となる新規感染者を出しており、東京都発着のみを対象外とすることに対して、その効果を疑問視する声があがっています。

これまで観光業はインバウンド需要に支えられて成長してきました。しかし、現在では新型コロナウイルスの影響によって外国人の入国制限が行われており、JTB総研に調査によると訪日外国人数は前年比で99%減となるなど、インバウンド需要がほとんど期待できない状況となっています。そのため、需要の大幅な低下に苦しむ観光業の支援を目指すことをGoToトラベルキャンペーンは目的としています。

帝国データバンクによると、2020年5月末の時点で新型コロナウイルスの影響によって倒産に追い込まれたホテルや旅館は34件に上っています。飛行機のファーストクラスをイメージしたカプセルホテルとして急成長を遂げてきたファーストキャビン社や、西日本で有数の広さを誇るスキー場を運営し、ホテル経営も行っていた瑞穂リゾート、1688年創業という歴史を誇る老舗旅館木村屋旅館など、数多くのホテルなどが新型コロナウイルスの影響によって倒産に追い込まれてきました。

観光庁によれば、宿泊予約が前年同月よりも70%以上減少したと回答した宿泊施設が4月には7割に及ぶなど、新型コロナウイルスによる観光業への需要低下は深刻な状況です。北陸ではホテルや旅館で従業員を解雇する動きが広まっているとの報道もあり、観光業に依存する地域経済への影響も懸念されています。そのため、短期的には観光業を救うためのGoToトラベルキャンペーンは必要と言えます。

新型コロナウイルスをただの風邪といい、経済活動を最優先させてきたブラジルでは今や200万人が感染し、死亡者は7.5万人にも達しています。その一方で、感染拡大の阻止を重視してきた日本では感染者数は2万人、死亡者は1000人弱となっています。GoToトラベルキャンペーンの実施など経済活動を優先させる段階に入るのか、それとも到来しつつある第二波に備えて再度感染拡大阻止段階に入るのか、日本政府は難しい判断を迫られることになりそうです。

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