リツイートでも誹謗中傷の対象か?過去の橋下徹さんの訴訟を判例に伊藤詩織さんも提訴。

リツイートでも誹謗中傷の対象か?過去の橋下徹さんの訴訟を判例に伊藤詩織さんも提訴。

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人気恋愛リアリティー番組「テラスハウス」に出演していた木村花さんがSNSでの誹謗中傷によって死に追い込まれる事件が2020年5月23日に発生しました。この木村さんの死をきっかけに様々な芸能人がTwitterで誹謗中傷をやめるよう声を上げ始めた他、メンタリストdaigoさんが自身のデマを呟いていたユーザーに対して訴訟をするなど誹謗中傷に対して行動に移すタレントも出始めています。このようにTwitterをはじめとするSNSでの誹謗中傷が社会問題となっています。

クリック一つで気軽にリツイートができますが、その気軽な行為が誹謗中傷をした行為として訴訟リスクを抱え込むことには注意が必要です。リツイートであっても虚偽の情報を流すことによって他人の信用を貶める信用棄損罪や、ある特定の人の信用や名誉などの社会的信用を貶める名誉棄損罪・侮辱罪に問われる可能性があります。このように気軽なリツイートであってもその行為には大きな責任が伴います。

ジャーナリストの伊藤詩織さんが自身に対して枕営業をしていたことを示唆するツイートを繰り返し投稿していた漫画家のはすみとしこさんと、そのツイートをリツイートした2人を相手に名誉棄損で6月8日、提訴をしました。木村花さんの一件もあり世間の注目を多く集めています。

この提訴のきっかけとなったのは漫画家のはすみとしこさんのツイートです。はすみさんは、元TBSワシントン支局長の山口敬之さんから性行為を強要されたと訴える伊藤詩織さんを枕営業と揶揄する内容ツイートやイラストを投稿していました。5月14日にも伊藤さんは内容証明を出し、はすみさんに対して慰謝料の請求や投稿の削除などを求めていましたが、その後も伊藤さんを揶揄する投稿を繰り返していました。そのため、伊藤詩織さんは自身の名誉が傷つけられたとして、550万円の慰謝料と投稿の削除、謝罪を求めています。

伊藤さんが今回提訴した3人のうち2人は問題の発端となったツイートをリツイートした人物でした。はすみさんのツイートをリツイートしたのは3000〜4000件ほどありましたが、その中で個人を特定しやすかった2人が提訴された形です。伊藤さんはこの2人に対してそれぞれ110万円の慰謝料と投稿の削除を求めています。

過去には弁護士で元政治家の橋本徹さんも名誉棄損でリツイートした人に対して訴訟を起こし、勝訴しています。ジャーナリストの岩上安身さんが2017年10月、橋本さんによるパワハラを批判したツイートに対してコメントをせずにリツイートをしていました。これに対して橋本さんは110万円の慰謝料を請求し、大阪地裁によって33万円まで減額はされたものの、橋本さんの請求が認められることになりました。

こうしたインターネット上での誹謗中傷が社会問題となっているため、自民党でもネット上での誹謗中傷に対する厳罰化が検討されています。これには刑事罰の強化や書き込みをした発信者の開示の迅速化に関する法案が盛り込まれる予定で、秋に予定されている臨時国会での法改正も視野に入れています。ネット上での誹謗中傷が取り締まりやすくなる未来もそう遠くないでしょう。

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