日本の大麻合法化は可能なのか?海外では合法の国が存在も実現へのハードルとは。

日本の大麻合法化は可能なのか?海外では合法の国が存在も実現へのハードルとは。

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2020年9月8日、俳優の伊勢谷友介氏が大麻所持の容疑で逮捕されました。大麻は海外で合法な国もあるため、逮捕の報道と前後して、大麻合法化の議論が活発化しています。大麻は比較的依存性や害が少ないとされていますが、合法化には冷静な議論が必要です。

日本では現在大麻が違法されていますが、国内にいる大麻支持者は芸能人から逮捕者が出るたびに、合法化を主張しています。2019年に逮捕されたピエール瀧、元KAT−TUNの田口淳之介の際にも、やはり動揺に大麻合法化の議論が勃発しました。特に元女優の高樹沙耶さんは熱心な大麻支持者で、独自の大麻肯定論を展開することでも知られています。

大麻合法化の議論においては、タバコと比較して安全性を説くケースが多いようです。海外で行われたある調査では、大麻(マリファナ)の依存症が9%だったのに対して、喫煙者の32%が依存症だったと報告しています。タバコの依存は主に、タバコの成分に含まれるニコチン中毒です。一方の大麻は肉体的な害は少ないものの、精神的高揚感を味わえることから、精神的な依存性や常習性が危険視されています。

日本では違法とされている大麻ですが、海外では合法な国もあります。例えばカナダやウルグアイ、アメリカでも州によっては合法とされています。大麻の利用法はさまざまで、嗜好品としてよりも、医療用として許可されているケースが大半です。

大麻は現在、世界中の一部地域で合法化されています。もっとも有名なのはウルグアイで、2013年に政府公認で流通が許可されました。ウルグアイは元々麻薬の密売が横行しており、合法化は密売組織の弱体化が目的でした。他にはアメリカのワシントンDCやコロラド州などで、嗜好品として大麻が許可されています。また2018年にはカナダも大麻合法化に乗り出しました。

大麻が合法化されている国でも、嗜好品として認可されているケースはごく一部に過ぎません。大麻合法の国も大半は医療用としてのみ認められています。この医療用大麻の治療を国外で受けた場合、正統な理由があれば日本へ帰国後に罰せられることはありません。またその他の国でも対応は分かれており、少量が許可制で販売されていたり、所持が非犯罪化されているだけなどさまざまです。

大麻は世界的に合法化の方向に進んでいますが、日本国内の合法化となるとさまざまなハードルがあります。危険性が低いとはいえ、大麻による症がいや依存症の可能性は確実に増加するためです。大麻合法化には依然として、正しい知識の周知とサポート体制、活発な議論が必要となるでしょう。

大麻合法化でもっとも議論が必要なのは、大麻の使用にともなう障害と依存症が増加する可能性です。例えば大麻を定期的に使用すると、免疫力の低下や異常行動を引き起こす大麻精神病にかかると言われています。また大麻の依存症は低いとされていますが、やはり無視できる問題ではありません。大麻は現在の日本で違法とされており、犯罪と知りつつ大麻使用者が絶えないのは、逆説的に強い依存性・常習性が証明されている状態と言えます。

大麻にはデメリットがあるとはいえ、世界的に合法化の流れができているのは事実です。しかし日本は世界的潮流より、WHO(世界保健機構)の大麻取り締まり基準を重視しているため、合法化にはまずWHOの基準が変更される必要があります。また仮に基準が変更された場合でも、ただちに全面的な大麻解禁には至らないでしょう。もっとも可能性があるのは医療用大麻で、次にあり得るのは産業用大麻です。麻薬取り締まりの関係もあるので、おそらく嗜好品としての大麻合法化は当分ないでしょう。

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