東京五輪招致に新たな疑惑。なぜ国際大会は買収や賄賂が蔓延るのか?

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東京五輪招致を巡って、これまで明らかとなっていたBT社への送金も併せて11億円の不可解な海外送金が行われていたことが9月22日、明らかとなった。BT社からはIOC委員の息子に3700万円の送金が行われており、買収疑惑が持ち上がっている。サッカーのワールドカップでも招致を巡る買収疑惑があり、国際大会の招致を巡った不正が常態化している。

新型コロナウイルスの影響によって2021年への延期が決まるなど、その開催に不透明さが残る東京五輪。その招致を巡る資金の流れにも不透明さもまた依然として残り続けている。

9月22日、2020年東京五輪招致委員会がシンガポールのコンサルタント会社ブラックタイディングス(BT)社を含めて海外に送金した総額が11億円超に上ることが明らかとなった。BT社へは、オリンピック開催国決定2か月前の2013年7月と東京開催が決まった直後の2013年10月に1回ずつ振り込まれていた。また、その他の送金先への送金も国際プロモーションが活発化した時期に集中していたことも明らかとなっている。日本オリンピック委員会の元会長である竹田恒和氏は国会での答弁でBT社への支払いについて「正当な支払いだった」と発言しているものの、新たな不透明な資金の流れが今回発覚したことによって、さらなる説明が求められる。

今回発覚した11億円の海外送金のうちすでに明らかとなっていたのはBT社絡みの不透明な資金の流れだ。BT社はIOCの委員で国際陸上競技連盟(IAAF)前会長でもあったセネガル人のラミン・ディアク氏の息子、パパマッサタ・ディアク氏の「ダミー会社」として見られており、この会社に2億円が支払われていた。またそのBT社からパパマッサタ・ディアク氏に3700万円が送金されていたことも明らかになっている。このように、オリンピックの招致を巡って資金の不透明な流れが次々と明らかとなっている。

東京五輪で次々と発覚してきた不透明な資金の流れ。しかしながら、こうした不正が行われているのは東京五輪だけではなく、サッカーのワールドカップでも招致を巡る買収疑惑が明らかとなっている。なぜ、国際大会は不正の温床となってしまうのか。

サッカーでも近年では2018年に開催されたロシア大会と、2022年に開催予定のカタール大会の招致を巡って買収疑惑が取り沙汰されている。この2大会は2010年にチューリッヒで行われた22人の委員によって決定された。この22人の投票行動に影響を与えるために不正が行われたと見られており、欧州サッカー連盟(UEFA)の元会長の”将軍”ミシェル・プラティニ氏はこの招致を巡って逮捕される事態にまで発展している。このようにサッカーのワールドカップの招致もまた不正の温床となってしまっている。

経済効果が30兆円にものぼるとの試算もある東京五輪。国際大会の招致はその開催国に莫大な経済効果をもたらすがゆえに、数十億”程度”の買収で招致が叶うのであれば十分すぎるおつりがくる計算だ。こうした莫大な経済効果が不正の温床となっているものの、招致を巡った買収が常態化すれば一般大衆からの信頼の低下にもつながりかねない。そのため、国際大会の委員会にはこれまで以上に強いガバナンス体制が求められる。

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