北朝鮮が飢餓寸前…人道支援をかすめ取る新兵器ミサイル実験強行

米国の担当者"コリア疲れ"か 韓国が一方的に朝鮮戦争の「終戦宣言」を吹聴

記事まとめ

  • 韓国が朝鮮戦争の「終戦宣言」を吹聴し、米国の担当者が"コリア疲れ"しているという
  • 文在寅大統領は、来年3月の次期大統領選に向け、南北関係改善に目がくらんでいるとも
  • そもそも韓国は、休戦協定の当事国ではないが、終戦を宣言すれば、在韓米軍の撤退も

北朝鮮が飢餓寸前…人道支援をかすめ取る新兵器ミサイル実験強行

北朝鮮が飢餓寸前…人道支援をかすめ取る新兵器ミサイル実験強行

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画像:GAS-photo / shutterstock

またぞろ北朝鮮への人道支援が動き始めたようだ。11月1日、米国ワシントンにおいて、韓国外交部(日本の外務省に相当)の平和外交企画団団長と米国務省の北朝鮮担当特別副代表が、局長級協議を開催した。



「米韓は、新型コロナの感染拡大、国際社会による制裁の長期化、豪雨による水害という三重苦≠ノ見舞われている北朝鮮に対し、これまで人道支援を議論してきましたが、現在、大詰めの協議に入っています。漏れ伝わってくる支援物資は、防疫関係や飲み水用の浄水剤などで、新型コロナのワクチン支援は含まれていないようです」(在米日本人ジャーナリスト)


最近、米国の担当者たちはコリア疲れ≠ニいう表現を使い始めた。米国が受け入れ難い状況であるにもかかわらず、韓国が一方的に朝鮮戦争の「終戦宣言」を吹聴しているからだ。


北朝鮮国内は庶民が困窮しているだけでなく、国家経済も大混乱に陥っている。


「朝鮮労働党が今年10月初めに発行した『絶対秘密指定文書』に、コロナによる財政危機を認める文言が記載されているほどで、財政難に苦しんでいるのは間違いありません。そんなありさまですから、紙幣を刷るのに必要なインクや用紙が枯渇し、苦肉の策として朝鮮中央銀行が臨時のトンピョ(金券)を発行しました」(北朝鮮ウオッチャー)


しかし、9月末の流通から1カ月も経たないうちに、5億ウォン(約6345万円)規模の「偽トンピョ事件」が発生。金正恩総書記の妹、金与正党副部長から激しい叱責を受けた朝鮮中央銀行は、10月25日付で慌ててトンピョ取引を中止している。


「このように北の上層部はいつも手前勝手で、その煽りを食った庶民の面倒は国連に丸投げ。身勝手な振る舞いを繰り返してきたのです」(同)


まさに日本が“金づる”となって…

確かに90年代から、国際社会は北朝鮮に食糧や医薬品などを支援してきたが、まんまとしてやられた苦い歴史を忘れてはならない。


「当時の人道支援の際、国連機関から監視に派遣された職員の前では、住民一人一人が米などを受け取るのですが、監視員が去ると政府の役人が各戸を回り、持って行ってしてしまうのです。結局、人道支援とは名ばかりで、98年に試射された『テポドン1号』(中距離弾道ミサイル)の開発資金に化けてしまいました」(国際ジャーナリスト)


日本は95年、北朝鮮に有償35万トン、無償15万トンの食糧援助を行い、00年にも世界食糧計画(WFP)を経由する形で、50万トンの国産米を供出。このほか食糧だけでなく、基礎医薬品や医療器具、病院用キットなどを何度も援助してきた。


「ただし、有償部分については踏み倒されています。日本は北朝鮮とインドネシアに米を貸し付けていますが、援助総額は1529億円(15年度決算時点)にも上っており、そのほとんどが北朝鮮に対するもの。赤字分の補填として一般会計から年間105億円が投じられ、すべて日本国民の負担になっています」(同)


まさに日本が金づるとなり、日本を標的とするミサイルの開発資金を出してやったようなものだ。


「北朝鮮は9月11日と12日に、新型の長距離巡航ミサイルを試験発射しましたが、これは日米韓の首席代表協議を控えていた矢先の出来事で、対北対話の再開に冷や水を浴びせられる格好になりました」(前出・北朝鮮ウオッチャー)


巡航ミサイルの試験発射は国連安保理の決議違反ではなく、その点を利用しての挑発行為だった。しかし、こうした北朝鮮の思惑を看破した米国防総省は、「北朝鮮のミサイル試験発射は周辺国と国際社会に脅威」と直ちに批判している。


「ところが10月19日、韓国の国会国防委員会の総合国政監査では、外交部、統一部、国防部の各長官が、同日の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)発射について『挑発ではない』と口をそろえたのです。こんな状況で終戦宣言に言及する文在寅大統領に、米国は辟易しています」(同)


南北関係改善に目がくらんでいる文在寅大統領

文氏はひたすら来年3月の次期大統領選に向け、朝鮮戦争の終戦宣言を前面に出しての南北関係改善に目がくらんでいるようだ。だが、そもそも韓国は、休戦協定の当事国ではない。


「休戦協定に署名したのは、国連軍と朝鮮人民軍&中国人民志願軍です。当時、国連軍の指揮下にあった韓国軍は、李承晩大統領の休戦への反発もあって署名に加わりませんでした」(同)


なぜ、ここに来て当事国ではない韓国が、しきりに終戦宣言への音頭を取っているかといえば、終戦を宣言すれば米国側の憂慮の通り、国連軍は解体され、在韓米軍も撤退を余儀なくされるからだ。さらに、国連の対北制裁も緩和され、北朝鮮が狙う状況に朝鮮半島が置かれることになる。


「そればかりか、北朝鮮は軍の近代化、重装備化を着々と進めているのに対し、韓国が一方的に武装解除するのは『襲ってくれ』と言っているようなもの。これが米国のみならず、日本も終戦宣言に反対する理由です。こんな状況で終戦宣言を持ち出す文政権は、北朝鮮のお先棒を担いでいるようにしか見えません」(同)


現在、北朝鮮の経済は完全に崩壊している。そんな状況で人道支援を実施すれば、また新たな災いを招くことになるだろう。



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