「独立社外取締役」増員は本当に日本企業に必要か CSR経営と“食い合わせ”が悪い欧米流「ガバナンス改革」

「独立社外取締役」増員は本当に日本企業に必要か CSR経営と“食い合わせ”が悪い欧米流「ガバナンス改革」

「独立社外取締役」増員は本当に日本企業に必要か CSR経営と“食い合わせ”が悪い欧米流「ガバナンス改革」の画像

(遠藤 業鏡:中曽根平和研究所・客員研究員)

 東京証券取引所のコーポレートガバナンス・コード(企業統治指針、以下「CGコード」)改定案が3月31日に公開された。2022年4月の東証再編で生まれる新1部(プライム市場)に上場する企業は、独立社外取締役を現行の「2名以上」から「取締役全体の3分の1以上」にするよう求められる(原則4-8の改定案)。

「スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議」(第21回:2020年11月18日)で東証が説明した資料によると、1部上場企業のうち独立社外取締役を3分の1以上選任している会社は2020年時点で58.7%にとどまる。そのため、上記改訂によって1部上場企業の約4割が対応を迫られることになる。

 CGコードは「コンプライ・オア・エクスプレイン」(「遵守せよ、さもなくば、説明せよ」)規範であるため、原則を順守(コンプライ)しなくても説明(エクスプレイン)すればいいと割り切ることもできる。しかし、説明の困難さ、煩わしさを考えれば、改訂によって順守する企業が増えると予想される。

 上で引用した東証の資料には、「海外においては、指名・報酬委員会の設置、取締役会における独立社外取締役の過半数がスタンダード」という解説も付されている。独立社外取締役比率で海外に見劣りする日本企業は、グローバルスタンダードに追いつく努力をすべきということであろう。

関連記事(外部サイト)

×