なかなか発行されない中銀デジタル通貨、その設計が難しい理由 ポストコロナのIT・未来予想図(第60回)

なかなか発行されない中銀デジタル通貨、その設計が難しい理由 ポストコロナのIT・未来予想図(第60回)

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 中国のデジタル人民元の実験などによって注目を集めている中央銀行デジタル通貨だが、まだ現実に発行している主要国はない。その設計のどこが難しいのか。元日銀局長の山岡浩巳氏が解説する。連載「ポストコロナのIT・未来予想図」の第60回。

 IT化、デジタル化が大きな影響を与えている分野の一つに「おかね」があります。

 おかねといえばすぐに思い浮かぶのは現金、すなわちお札や小銭です。しかし今、海外を中心に、従来からあるクレジットカードなどに加え、QRコードやNFC(近距離無線通信)などの技術を使ったキャッシュレス決済やモバイル決済が急増しています。とりわけ中国では、巨大企業アリババやテンセントが運営するAlipayやWeChat Payが、急速に普及しました。

 この中で、紙の銀行券(お札)の発行を担ってきた中央銀行が自ら発行するデジタルマネーが「中央銀行デジタル通貨」(略称はCBDC)です。現時点でCBDCを正式に発行している国はバハマおよび東カリブ海諸国の一部の国々に限られますが、中国が現在、国内の多くの都市で「デジタル人民元」(e-CNY)の大規模な実験を行っており、注目を集めています。

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