中国の空母「遼寧」は太平洋で戦える代物ではない ついに太平洋に出た遼寧の実力をあらゆる角度から徹底分析

 中国が空母「遼寧(旧ワリヤーグ)」は、ウクライナから購入した当初、機関系統の配管が取り外されていて、設計図もない状態で再建することは困難と考えられていた。

 しかしながら中国は、約10年の年月を費やし、2012年9月に空母「遼寧」として就役させた。当初20ノット程度の速力しか出せないと見られていたが、今では30ノットの速力は出せるようだ。

 今年6月に遼寧を中心とする水上戦闘グループ(以後、遼寧グループと呼称)が編成され、沖縄と宮古島間を通過し太平洋に出た。

 その後、グアム島付近、南シナ海で行動後、台湾海峡を経由し帰投したようだ。

 今回初めて、太平洋において1週間程度活動した。その構成は、遼寧を中心に、ルージョウ級駆逐艦1隻、ルーヤンV級駆逐艦1隻、ジャンカイU級フリゲート艦2隻およびフユ級高速戦闘支援艦の6隻からなっていた。

「遼寧」グループは、多くの重大な欠陥を内在させているものの、徐々にその能力を高めつつある。

 では、このグループの実力について、米軍の空母および空母機動打撃群と比べてどうなのか。洋上機動能力、航空作戦能力、防空戦・水上戦能力について分析し評価する。

1. 空母の洋上機動能力は限定的である

 遼寧グループが、沖縄と宮古島間を通過した際、解放軍報は「空母は、外洋で活動する戦闘艦艇であり、中国近海に常時所在させることは困難である」との記事を掲載した。

 つまり、「空母が外洋に展開するのは当然であり、周辺諸国は大騒ぎするな」と強調したいのだろう。

 遼寧は就役以来6年半を超えているが、活動期間は極めて短い。

 各種報道から展開状況をみると、2013年南シナ海で1か月、2016〜2017年沖縄〜南シナ海で1か月、2017年香港訪問、2018年南シナ海で2週間、2018年南シナ海(観艦式)で1か月、今回の行動は約2週間であった。

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