「成功体験」勘違いで子供の命を奪った「親心」 脳と心の科学で「失敗勉強法」を繰り返させるな!(1)

 2016年8月、名古屋市北区のマンションで、12歳の小学6年生児童が父親に包丁で刺し殺されるという、ありうべからざる事件が起きました。

 今年の6月21日から一審裁判員裁判の初公判が開かれたことは、広く報道されましたので、ご存じの方も多いだろうと思います。

 7月5日、8日には被告人への質問が行われ、「時間を節約するため包丁を持ち出して脅した」「息子はかけがえのない存在」「自分でも厳しいと思ったが(息子から?)教えてくれ、チャンスをくれと何度も言われ、やめることができなかった」といった被告人の証言があったことが報じられています。

 これに先立つ6月21日、裁判員裁判の冒頭陳述で、被告人の父親は「死に至らしめたのは事実だが、殺意はなく、刺したこともない」と起訴内容を否認したと伝えられます。

 被告人は、被害者である長男の中学受験に際して、自らの出身校でもある難関校の受験を準備させていました。

 この際、父親は息子が「自分の指示通りに勉強しない」として激高し、2016年1月頃からは刃物を持ち出して「脅し」に使い、事件の1、2日前に至っては、足を包丁で傷つけるなどの挙にも及んでいたとのこと。

 続いて検察側の証人として出廷した母親の証言によると、小学校3年生の終わりくらいに「塾」に入れてから、父親の態度がそれまでと変わったようです。

 以前は野球などしていた父子が、「教科書を破ったり、積み重ねた本を蹴ったり、破ったり」したのに加え、息子の髪の毛が一部抜けているのを見つけた母親が問いただすと、「父親に抜かれた」と答えたといった、家庭内での暴力が法廷に報告されました。

 母親が抗議すると、被告人である父親は「受験もしたことのないやつがガタガタ言うな」と聞く耳を持たず、息子を連れて家を出ようとした母親に、息子はパパとママ一緒がいいから嫌だ」と拒否したといいます。

 被告人である父親の所業は言語道断ですが、この最後の言葉、髪の毛まで抜かれているのに息子が「パパとママ一緒がいい」という言葉は、いまは亡きこの子の心情を察せさせ、胸つぶれる思いを抱かせます。

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