進次郎人気の陰で安倍改造内閣に課せられる「試練」 経済、社会保障、外交、憲法改正??全てに漂う手詰まり感

(舛添 要一:国際政治学者)

 11日、安倍第4次再改造内閣が発足した。親しい「お友だち」を配し、入閣待機組を派閥の要望に応じて登用した内閣で、新鮮味やワクワク感に欠ける。それを補う意味ではあるまいが、小泉進次郎を環境大臣として初入閣させ、話題をそこに集中させた。マスコミが発達した大衆社会ならではの、「目眩まし」戦略である。

 しかし、日本の、そして安倍政権の将来が安泰なわけではない。懸念されるポイントを挙げてみよう。

金融緩和政策も使い尽くしたアベノミクス

 第一は経済である。10月1日には、消費税率が上がる。政府は、軽減税率やキャッシュレス決済ポイント還元などの様々な対策を講じている。総額2兆円の措置であるが、税率アップ2%分の半分に相当する額である。しかし、消費の落ち込みは避けられないであろう。

 米中貿易摩擦、日韓対立、Brexitの日本経済への影響もまた広がっており、業界や業種によっては、深刻な事態に陥っているところもある。

 アベノミクスの再点検という経済政策全体の見直しもまた重要である。金融緩和政策も、すでに使える手段は使い尽くした感があり、効果的な次の一手が見いだせない状況である。

 第二は社会保障であるが、これは経済政策と密接な関連がある。日本でも格差が拡大している。9月6日に、厚労省は、3年に1度調査する「所得再配分調査」(2017年7、8月調査)結果を公表した。所得格差を表す指数・ジニ係数(完全平等0〜完全不平等1)は、社会保障給付を含まない当初所得で、前回比マイナス0.0110と36年ぶりに改善し、0.5594であった。しかし、依然として0.5を超えており、これは、かなり不平等で、格差があることを意味する。税や社会保障での所得再配分の結果、ジニ係数は0.3721となり、一定の効果はあるものの、広範な中間層が消え、富裕国民と貧窮国民の二極化が進んでいることは確かである。

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