シン・ゴジラが示す日本の防衛体制の絶望と希望 日本に必要なのは合理的な危機管理の運用

シン・ゴジラが示す日本の防衛体制の絶望と希望 日本に必要なのは合理的な危機管理の運用

映画『シン・ゴジラ』のワンシーン(公式サイト、予告編より)

 映画「シン・ゴジラ」が好調である。筆者も公開初日を含めすでに4回見に行ったが、まさしく傑作であると評価している。

 官僚や自衛官の関心も高く、筆者の周囲だけでも、駐屯地が辺境過ぎる人間を除き、こぞって見に行っているようである。

 シン・ゴジラについてはすでに様々な立場の方々が様々な観点から語っているが、以下では日本のあるべき危機管理体制、防衛体制という観点から、シン・ゴジラの読み解き方、シン・ゴジラから得られる教訓などを論じてみたい(ストーリーの紹介、ネタバレを含むので、未見の方はご注意いただきたい)。

風呂に入らず睡眠もとらないチームトップ

 まず指摘したいのは、シン・ゴジラには、危機管理の混乱の中でこそ光る「“絶望的”な日本人の美学」が描かれていたという点だ。

 本作はその美学を描くために余計なものを一切はぎ取り、徹底的に国家の意思決定の過程の忠実な再現を試みた。まさにミニマリズムとリアリズムの極致のような作品であり、その意味で、既に言われているように、1967年公開の「日本のいちばん長い日」(岡本喜八監督による終戦までの混乱を描いた作品)の後継作と言って差支えないだろう。

 シン・ゴジラが示す日本人の美学とはどのようなものか。それは、一心不乱にろくな食事も睡眠もとらずに働くことこそが美しいという日本人ならではの労働観である。

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