米朝首脳会談中断の背後に秘められた米国の戦略 総合的なソフトパワーによる金独裁体制打倒か?

 ハノイで2月27日と28日の2日間開催された第2回目の米朝首脳会談は、会談2日目に予定よりも早く中断された。

 「決裂」とみる向きもあるが、必ずしもそうとは言えない。なぜなら、米朝両政府とも米朝協議の継続意思を明らかにしているからである。

 マイク・ポンペオ米国務長官はハノイから次の訪問先マニラに向かう機中で記者団に「(米朝)双方が態勢を立て直すには少し時間が必要になると思う」と語り、非核化に向けた本格協議再開には一定の時間を要するとの認識を示した。

 ただ、ホワイトハウスによると、ドナルド・トランプ大統領が日韓両首脳との電話協議で金正恩国務委員長(朝鮮労働党委員長)との会談内容を説明し「対話を続ける」と述べたと明らかにしている(『毎日新聞』2019年3月1日)。

 朝鮮中央通信は3月1日、金正恩委員長とトランプ大統領が前日にハノイ市内のホテルで1対1の会談と拡大会合を行ったとしながら、「両国間で数十年間続いた不信と敵対の関係を根本から転換していくうえで重大な意義を持つということで認識が一致した」と伝えた。

 同通信は、首脳会談で双方は初の米朝首脳会談で発表したシンガポール共同声明の履行に向け大きな進展があったことを高く評価した後、「朝米(米朝)関係の新たな歴史を開いていく旅程でやむを得ない難関と曲折があるが、互いに固く手を結び知恵と忍耐を発揮してともに進めば、朝米関係を画期的に発展させることができるという確信を表明した」と伝えた。

 そのために「生産的な対話などを引き続き行っていくことにした」と付け加えた。また、金委員長がトランプ氏の努力に感謝の意を述べた後、「新たな再会を約束し、別れのあいさつを交わした」と伝えた(YONHAP NEWS、2019年3月1日)。

 しかしそうであるなら、「決裂」とも言える、何の合意に達することもないまま会談を打ち切るような行動に、なぜ米朝首脳は踏み切ったのであろうか。

 その背景には米朝双方の事情があったはずであり、それでも協議を継続しなければならない理由もまた双方になければならない。

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