「行政プロセスの効率化」なき政府デジタル化は無益 事務処理プロセス、稟議書、省庁間の情報共有など課題は山積

「行政プロセスの効率化」なき政府デジタル化は無益 事務処理プロセス、稟議書、省庁間の情報共有など課題は山積

デジタル改革相に任命された平井卓也氏(写真:ロイター/アフロ)

(植田 統:弁護士、名古屋商科大学経営大学院教授)

 菅義偉首相に代わり、行政手続きのデジタル化が政権の大きな目標となった。デジタルの専門家という触れ込みで平井卓也デジタル改革相が任命された。政府のIT化に向けて大いに期待したいところである。

 平井デジタル改革相は2021年秋までにデジタル庁を新設するとし、9月30日にはその準備室を立ち上げた。各省から50人のスタッフを出してもらい、ワンチームで短期間に組織の作り方、法案、これから何をやるか決めるという。

 しかし、これまでの行政組織のあり方、仕事の進め方を前提としたまま行政手続きのデジタル化を進めるだけでは、行政サービスの効率化は図れない。行政組織と仕事のプロセスを大胆に見直し、デジタル時代に対応したものに変えていかない限り、本当の目的である国民にとって使い勝手のよい行政サービスの実現に結び付かないだろう。

 以下、真の意味で行政サービスの効率化を進めるために解決すべき点を指摘していく。

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