「消費増税は見送りの可能性ある」京大教授が指摘「増税しなくてもリーマンショック級の下落が来る」

消費増税の見送り可能性を京都大学教授が指摘 国際弁護士の清原博氏は反論

記事まとめ

  • 政府は消費税を10%に引上げる方針を掲げたが、過去2回のように見送られる可能性がある
  • 京大大学院教授はTOKYO MX系『モーニングCROSS』に出演、19年の消費増税は無理とする
  • 国際弁護士の清原博氏は、子供や孫の世代にツケを回さないため増税に踏切るべきと主張

「消費増税は見送りの可能性ある」京大教授が指摘「増税しなくてもリーマンショック級の下落が来る」

「消費増税は見送りの可能性ある」京大教授が指摘「増税しなくてもリーマンショック級の下落が来る」

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政府は今年10月、消費税を10%に引き上げる方針を掲げている。しかし、過去2回の増税を見送ったように、今回も見送られる可能性がある。

1月8日の『モーニングCROSS』(TOKYO MX系)で京都大学大学院の藤井聡教授が指摘したのは、多くの人が、今回の消費増税を確定事項だと認識している点だ。

「政府は『リーマンショック級のことがない限り増税するという方針に変わりはない』という言い方をしている」

経済危機が訪れた場合、消費増税は白紙に戻される可能性があることを知らない人が多いと指摘した。(文:石川祐介)

楽観的な財界の見方は「短期的に物を考えている」「認識は甘い」

藤井教授は、「2019年は、消費増税は無理な状況」という態度を崩さない。大和総研が昨年11月に公開したレポートによると、今年は、海外ではトランプ政権の迷走や中国の経済減退、中東リスク、国内では残業規制強化の影響で、3.6%もGDPが縮小する可能性があるという。

リーマンショック時の下落率は3.7%だった。つまり、今年は不測の事態が起きずとも、リーマンショック級の冷え込みが予想されていることになる。藤井教授はこうしたデータから、「増税を延期と言える状況にある」と分析する。

また、現在の日本の経済状況で増税することは、景気後退のリスクがあるとも語る。

「増税した2014年に何が起こったのか。消費の累計が2014年までずっと上がっていたのに、増税以降はスーッと下がった」

2014年と2017年の一世帯あたりの消費を比べると、約34万円も減少している。これと同様に、消費増税で消費が停滞する可能性があるという。

さらに、これまでの不況を長期的な目で見ると、「97年にアジア通貨危機、2008年にリーマンショック、11年で来ている」と指摘。今年はリーマンショックから11年になる上、世界情勢がリーマンショック直前と酷似しているため、増税には慎重になるべき、というのが藤井教授の意見だ。財界トップの楽観的な見方については「短期的に物を考えている」「認識は甘い」と批判していた。

「増税をしなくてもリーマンショック級のことが起こるんですから、それに対する景気対策が絶対必要なんです。(もし増税が延期されたら、)凍結するだけでなく、大型の景気対策をすることになると思います」

増税より内需拡大をすべき「金融緩和と財政政策を行えば確実にデフレは終わる」

この話を聞いた国際弁護士の清原博氏は、子供や孫の世代にツケを回さないためにも、消費増税に踏み切るべきだと主張する。しかし藤井氏は、増税すると景気が冷え込み税収が下がってしまうので、ツケを回さないためにも今消費増税をすべきではないと反論していた。

日本政府が今すべきことは内需の拡大だと主張する。

「内需を拡大して景気を回復させれば、年々所得が上がってきますから、所得税が上がります。企業が儲かれば法人税も上がります。そのためには、デフレを脱却することが大事。金融緩和と財政政策、この2つをしっかり行えば、確実にデフレは終わります」

と断言していた。

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