医師の6割「残業上限は守れない」働き方改革に不安 「医師不足の地域医療で遵守は大変困難」

医師の6割「残業上限は守れない」働き方改革に不安 「医師不足の地域医療で遵守は大変困難」

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今年4月から順次施行されている働き方改革関連法は、2024年4月からは、時間外労働の上限規制が「医師」にも適用されるようになる。メドピアは8月22日、医師の「時間外労働」についての調査結果を発表した。調査は今年6月末〜7月頭に、同社運営の医師専門コミュニティサイト「MedPeer」で行い、医師2908人から回答を得た。

時間外労働「10年前と変わらない」約3割 「医療費削減などで負担感は増えた」

10年前と比べて時間外労働は減ったか聞いたところ、最も多かったのは「特に変わらない」で28.5%となった。以降は「減っている」(28.2%)、「どちらかといえば減っている」(24.2%)と続いた。「変わらない」が最多であったものの「減ってきている」と感じている人は約半数いることが分かった。

「変わらない」と答えた人からは、具体的に、

「日勤帯での仕事を持ち越すことは減っていますが、時間外勤務での患者数が非常に多くなってきています」(40代、脳神経外科)
「総量としてはあまり変わらないとは思いますが、研修制度の改革、医療費削減などで、負担感は増していると思います」(60代、一般外科)

などの声が寄せられた。「雑務は増大しているが、患者数が減少しているので全体としては変わらない」といった声も少なくなかった。

「減ってきている」と捉えている人からは、

「自分自身は加齢に伴い減っていますが、若い先生達も確実に減っています。20時過ぎに医局にいる先生はいません」(60代、小児科)
「以前は人手が足りない中、ハードワークをしていましたので時間外労働も多くなっていましたが、最近は時間外労働に対する意識が向上しているので、少なくなっている印象です」(60代、家庭医療)

などの声が寄せられた。「病院からも時間外労働を減らすように言われており、帰れるときは早く帰ろうという流れに変わってきていると思います」と、時間外労働を減らそうとする意識が高まってきているようだ。

「患者に医療のパワーダウンを理解してもらえれば可能になるかも」

働き方改革による時間外労働の規制を遵守できると思うかについては、「どちらかといえば遵守できないと思う」が31.6%で最多。以降も「できないと思う」(23.3%)、「どちらともいえない」(20.7%)となり、遵守できると考えているのは4分の1程度にとどまった。遵守が厳しいと考える理由としては、

「医師の高齢化、医師不足の最たる地域医療の現場でこれが果たして遵守できるかといわれれば、大変困難なことである。医療の内容のパワーダウンを、医療を受ける側がある程度理解してもらえれば可能になる部分もある」(60代、脳神経外科)
「年中無休、24時間対応で病院をやる限り難しい。また病院受診側は『いつも開いていて当たり前』という風潮があり、難しいと思う」(60代、一般内科)

といった声が挙がった。

「遵守できると思う」と回答した人からも「当方は可能ですが、経営陣が意識改革をしないと難しい施設は多いのではないでしょうか」や「外来診療しかしていませんので大丈夫です。しかし、大学病院などでは無理だと思います」といった回答が多くみられた。

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