「スマホ禁止の少年野球」ってどうなの? ITを使った効率的な練習に"NO!"と言ってしまうお父さんコーチ

「スマホ禁止の少年野球」ってどうなの? ITを使った効率的な練習に"NO!"と言ってしまうお父さんコーチ

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デジタル・ネイティブと言われる現代の子どもたち。片やアラフォー以上の世代だと、時代の変化に戸惑いながらも、なんとかついていっている人が多いのかもしれません。

そして、僕が歩んできた野球界にも変化が起きています。学生時代に日々野球に勤しんでいた僕たち世代は、今や選手から指導者の立場になりました。日々対峙するのはスマホ世代の学生や子どもたちです。

指導者の世代ではスマホに対する考え方も人によって違います。以前、「少年野球の無責任なお父さんコーチは今すぐ辞めろ!」というコラムを書きましたが、今回は「お父さんコーチは勉強しないとスマホに負けるんじゃね?」という現状があることをお伝えします(文:ちばつかさ)

指導者の「スマホを使って子どもたちになにかアドバイスする」ことへの拒否感

現在、50〜70代で僕らの父親世代でもまだまだ指導に関わっている人は少なくありません。この世代の特徴としてあげられるのが、インターネットやスマホを活用している人とそうじゃない人の差が激しいということです。

総務省の情報通信白書によると、年代が上がるにつれてスマホ利用が激減していることがわかります。つまり、年代が上がるにつれてスマホをうまく利用している指導者が少ないのでは?ということです。

お父さんコーチ、おじいちゃんコーチの指導が無責任なのは、自分の経験値でしか指導することができないからです。しかもそれが絶対!と思い込んでいることが厄介で、なおかつ最新の情報すら得ようとしない。

例えば「スマホを使ってスロー動画を撮影する」「スマホを使って子どもたちになにかアドバイスする」ということを、感情的な理由だけで「NO!」と拒絶反応を起こします。少年野球にスマホ禁止のチームがあることも小耳に挟みました。

動画でプロ選手の動きを見せることで"イメージ"を掴んでもらいやすくなる

もう何年も前からモーションキャプチャを使って選手の動作分析が行われています。先日行われたWorldTryout社のプロアマトライアウトでも「Rapsodo Baseball」というシステムを使い投球の解析が行われていました。

この急速な時代変化に野球指導が追い付いているのか?というとまったく追いついていません。小学校のグラウンドでは罵声を食らわせ、罰走なども未だに存在する。こうなってくるとこの先、いや、もうすでに指導者がいらなくなっているのでは?と感じるのです。

というのも、今やスマホにはグーグルやウィキペディアといった"先生"がいて、野球選手のスロー再生動画や解説動画も簡単に観ることができます。スマホを使って自分自身やチームメイトのフォームなどもチェックできる。

実際、僕の野球レッスンでは、動画を撮り合って確認たり、野球選手の動きをみせることでイメージをもってもらったりします。もちろん、野球を楽しもうとする小学生に動作分析などはやりすぎかもしれないし、野球のルールを学び試合で全体的な動きを見ていくことなどはチームレベルで行う必要はあります。

だとしても、お父さんコーチの"経験だけの指導"は、いずれ子どもたちに「コーチの言うことと専門家の言ってることが違うんだけど」と言われかねません。

変化を嫌う人間の特性を踏まえたうえでも、指導法なども時代に合わせて変化させていかなければいけないと思うし、指導者である以上、情報は追う必要があると感じるのです。

お父さんコーチが「そんなもん野球に必要ない!」といっても……

そもそも、「なぜスマホ使用がいけないのか?」という問いに対して明確に答えられる指導者はいるのでしょうか。モラルの問題でしょうか。なら、技術力の向上や上手になるための情報収集、怪我をしない体づくりトレーニングを行うための見本にしようすることの、どこにモラルの問題があるのかわかりません。

むしろ、お父さんコーチだからこそ、データや研究などの情報を積極的に取っていく必要がある気がします。「そんなもん野球に必要ない!」といっても、自分の経験値と情報ツールをうまく使うことで効率的な指導ができるのならば、それでよいのではないでしょうか(実際試合中にビデオ撮影してますしね)。

選手と指導者のジェネレーションのギャップがどう影響していくのか、これからの野球指導の変化との関係にも大きく影響するはずです。その変化を楽しみにしながら、指導も常に変化させなければと思うのです。

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【筆者プロフィール】ちばつかさ

合同会社komichi代表。柔道整復師、こころと体のコーディネーター、元プロ野球独立リーグ選手。東京と福井で投げ銭制の接骨院を運営しのべ10万人近くの心と体に向き合ってきた。野球経験とコーチングの経験を活かし都内で“野球を教えない野球レッスン”を運営。レッスン卒業生がU12侍ジャパンの代表に選出された。現在、心理学を学ぶため、アラフォーで大学在学中。【公式サイト】

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