立命館大教授ら、新型コロナ不況で「給付金20万円」「消費税停止」など提言 "反緊縮"掲げる市民グループ

立命館大教授ら、新型コロナ不況で「給付金20万円」「消費税停止」など提言 "反緊縮"掲げる市民グループ

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"反緊縮"をかかげる市民グループ「薔薇マークキャンペーン」は3月22日、消費増税および新型コロナウイルスの感染拡大による不景気に対抗する緊急の財政出動を提言した。"真に必要な緊急の経済対策"として、約55兆円規模の財政支出を提言。一人あたり20万円の給付金や一時的な消費税停止などを挙げた。

同キャンペーンは、昨年2月に発足した経済学者や文化人を中心とする社会運動。名称は、労働者の尊厳を象徴する薔薇と「お金をバラまく」を掛けている。昨年の参院選では、活動に賛同する立候補者を認定するなどの運動を展開した。

消費税の停止に20兆円「景気回復があるまで継続」

今回の提言では、現状について「非常に深刻なデフレ不況の危機にあります」と警鐘を鳴らす。昨年10月の消費増税による格差拡大、新型コロナウイルスによる世界的な経済活動の抑制、さらに現在の円高に言及した上で

「すでに非正規雇用の雇い止め(クビ)や内定取り消しという異常事態が起きています。この間に日銀がおこなっている金融緩和策としてのETF(上場投資信託)買い入れには正当性がなく、人々の生活を守るために必要なやり方は、大規模な新規国債の日銀引き受けによる、人々への財政出動です」

として、財政法第5条に基づいて"日銀が政府から国債を直接引き受けして捻出する"必要性を主張した。

必要とする財政支出額として挙げた約55兆円の内訳については、主に3つを挙げる。1つ目は、25.2兆円を使った国民全員に一人あたり20万円の給付金だ。金額は、厚生労働省の賃金構造基本統計調査(2018年)の正社員・正職員以外の月額賃金20万9400円に基づいて決定。「一斉休校措置による給食関連業者などの直接の損害は別途補償する」としている。

次に挙げたのが、一時的な消費税停止に20兆円。支出額は2018年度の消費税収を参考に算出しているが、期間については「景気回復があるまで継続」としており、長引くと支出が増える可能性もある。

また、前述の支出額の枠外として、約10兆円規模の新型コロナ対策および社会基盤整備を挙げる。具体的には社会保険料の減免や、奨学金返済の減免、猶予。そして児童手当倍額支給などだ。

このうち、新型コロナ対策としては「独立行政法人化した国立病院を再国有化し無料検査、処置体制の確立」「医療、介護、保育従事者などが、発熱者に対応することを選んだ場合、公的手当」「一般に、消毒措置にともなう休業の公的補償」などを挙げた。

さらに、"命を守るための医療・社会基盤の充実"として「本人の意に反した就労を強制する違約金契約は無効とする緊急立法」「災害関連の寄付控除制度などを新型コロナ関連に適用する措置」などを求めたほか、"労働不足リスクへの対処"として「オリンピック、万博、カジノの中止または延期」にも言及している。

「このままではまたもロスジェネが生み出される恐れがある」

同キャンペーンは立命館大学経済学部の松尾匡教授が代表を務め、呼びかけ人には関西学院大学教授の朴勝俊氏や神戸大学大学院教授の梶谷懐氏ら、全国の大学教員ら15人が名を連ねる。松尾教授はれいわ新選組のブレーンとしても知られ、昨年4月の結成会見で山本太郎氏が経済政策で師事する学者として名前が挙がっていた。

松尾代表は3月22日、これらの提言や財政支出額の根拠を解説。今後の展望について

「このままでは就職氷河期が再来し、最悪の場合またもロストジェネレーションが生み出される恐れがあります。派遣切りや業務委託契約の打ち切りなどの事例も報道されはじめました。それゆえ本当のロストジェネレーションの人たちの再受難時代がはじまることも懸念されます」

などとした上で「もし政治が何もしなければ、物価の下落と、倒産、賃金低下、クビ切り、非正規化が悪循環になるデフレスパイラルの、あの恐ろしい不況時代がまたやってくるのは間違いありません」と続けた。

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