政府の"テレワーク7割要請"で状況は改善される? 「正社員は在宅でも非正規は出社」など問題山積み

政府の"テレワーク7割要請"で状況は改善される? 「正社員は在宅でも非正規は出社」など問題山積み

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新型コロナウイルスの新規感染者が再び全国で増加し、さながら"第2波"の様相を呈しつつある。そうした状況下でも通常通り出社している人も多いが、西村康稔経済再生担当相が再度テレワークへの切り替えを訴えた。

西村担当相は7月26日の会見で「経済界へのお願い」として5点を列挙。「業種別ガイドラインの徹底」「体調の悪い方には出勤させない 相談し、PCR検査を勧める」「大人数での会合は控える」「接触確認アプリCOCOAの導入促進」と併せて「テレワーク70%・時差通勤」を挙げた。

「遅いけど言わないより良い」という声もあるが……

通勤者については「一時期は7割、8割通勤される方が減っていたが、今は3割減くらいまで上がってきている」と背景を説明。その上で、

「経済、社会活動も広げているので当然だが、ぜひ後戻りすることなく、多様な働き方の中で維持をしてほしい」

と"テレワーク70%"の狙いを述べた。

この発言にツイッター上では困惑する人が相次いだ。中でも、目立ったのが「こんな要請するぐらいなら、その前に『Go To トラベル』を中止するほうが先だろ」と22日から部分的に始まったばかりの「Go Toキャンペーン」との矛盾を指摘する声だ。

とはいえ、感染拡大を防ぐためには人の往来を減らすに越したことはない。そのため、「遅いけど言わないより良い」「毎日要請したほしい」と肯定的に捉える人も多い。柔軟性に欠ける企業にとっては「政府が要請している」ということが大きな意味を持ってくるだろう。

契約社員は「パソコンの持ち出し不可」という職場

しかし、4〜5月の緊急事態宣言下でも、デスクワークなどの一見テレワークできそうな職種であっても出社している人が多数いた。

特に深刻なのが中小企業だ。freeeが4月中旬に実施した調査では、64.0%の中小企業でテレワークが許可されていないことが判明している。形式上は許可されていても出社しなければならない人はさらに多く、77%にのぼった。IT機器導入にかかるコストや人員数に制限があるため、すぐにテレワークに移行できない背景がうかがえる。

また、エヌエヌ生命保険が6月末に実施した調査では、中小企業経営者7232人のうち48.5%が「第2波により緊急事態宣言が発令した場合でも全従業員を出社させる予定」と回答。一方で「従業員の7割以上が出社しない」と答えた企業は26.4%にとどまった。

雇用形態が多様化していることも事態を複雑化させている。キャリコネニュースにも契約社員として働く管理・事務職の30代女性から「正社員が在宅勤務になったのに、社内の書類関係押印等雑務対応のため出社している」という声が寄せられた。職場に掛け合ったものの、契約社員は「機密保持等の理由によりパソコンの持ち出しが不可」と拒否されたという。

今回の要請検討を受け、ネット上では「テレワークできない職種はどうする」という声も出ていた。キャリコネニュース読者の中にも小売店で働き続ける人々から感染リスクが高まり、不安になる声が寄せられている。

現場の声からは、このように先の緊急事態宣言下でさえ、さまざまな事情でテレワークができないケースがあったことが分かる。今回の"テレワーク7割"を実現するためには、そうした人々の環境を改善していくことが不可欠だろう。

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