世帯年収300万円台「夫婦だけでも生活きつい」という投稿に「自己責任」「地方じゃ珍しい話じゃない」という声が出る世知辛さ

世帯年収300万円台「夫婦だけでも生活きつい」という投稿に「自己責任」「地方じゃ珍しい話じゃない」という声が出る世知辛さ

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キャリコネニュースが9月に配信した、世帯年収300万円台の切実なリアル「夫婦だけでも生活きつい。子作りは考えられない」という記事がネット上で話題となった。5ちゃんねるではスレッドが立ち、数千件の書き込みが寄せられた。

記事で紹介された世帯年収300万円台の人たちは、10代から60代の男女。世帯人数と年代が異なるためもちろん生活感も違うが、世帯年収300万円台の人は少なくないため注目が集まったのだろう。(文:okei)

「コメや野菜を貰えるうちみたいなド田舎じゃ楽勝だけど、都会はしんどいな」

年収300万円というと、ボーナスなしで単純計算すると月25万円ほど。各種保険料を引くと手取りは約20万円で、使える額は年240万円ほどだ。子ども1人で小さいうちはいいだろうが、習い事をさせるのは難しいだろう。5ちゃんねるの書き込みは、こんな声が目立った。

「独身ならともかく夫婦共稼ぎで年収300万台なんてあり得るのか?」
「夫婦ともにコンビニのバイトなのか?普通にフルタイムの正社員で働けばいいのに」

厳密にいうと記事は「300万円台」の人を紹介しているため、夫婦の場合「400万円未満」と考えたほうが近いだろう。ただ、「どちらも非正規の派遣社員なんだろ」など、非正規雇用ならあり得るという指摘は多かった。また、

「地方じゃ珍しい話じゃないし、頭かかえる事でもないよな」
「コメや野菜を貰えるうちみたいなド田舎じゃ楽勝だけど、都会はしんどいな」

など、東京と地方では暮らせる金額が違うという声もある。

厚生労働省の国民生活基礎調査(2019年)によれば、世帯所得の中央値は 437 万円、平均は552 万 3000円だ。しかし、分布割合で最も多いのが「200〜300 万円未満」 (13.6%)、「300〜400 万円未満」(12.8%)、「100〜200 万円未満」(12.6%)となっている。高齢、単身世帯を含むものの、年収400万円未満の世帯は39%と4割近い。

「賃金上げてもらえるだけの能力が無いんだろ」と自己責任論も

スレッドには「男が200で女が100とかやろ?もっと給料上げてやれよって話だよな」という意見もあったが、

「上げてもらえるだけの能力が無いんだろ。普通に仕事してれば普通に上がるよ」
「無能が賃金上げてもらえる訳ねえだろ。ずっと怠けてたつけが来ただけ、自己責任」

など、厳しい自己責任論も相次いでいた。しかし、90年代前半から家計の可処分所得がほぼ下がり続ける中、「自己責任」とばかり切り捨てていいものだろうか。

労働政策研究・研修機構がまとめたディスカッションペーパー『専業主婦世帯の収入二極化と貧困問題』(2012年)によれば、「貧困ながらも専業主婦でいる子育て女性は、全国で推計55.6 万人に上る。また、貧困層の専業主婦が働いていない主な理由は、約5割が「子どもの保育の手だてがない」ことで、3割程度が「時間について条件の合う仕事がない」ことだった。

稼げる賃金より家事・育児を外注した場合に払う額のほうが多くなる可能性が高く、「合理的選択の結果」自発的に専業主婦にとどまっているという分析もあった。働きたいけれど保育所に預けられない、労働時間の都合上もキャリアの関係からも、簡単に正社員になれる人ばかりではないことは言うまでもない。

スレッドには、「旅行や貯金できないのは生活が苦しいとは言わない」「iPhoneとNetflixだけあれば十分だわ」という声もあった。男女関係なく「掛け持ちで働けば500万円はいく」という趣旨のコメントもあったが、身体を壊すほど働かないとまともな収入を得られないなら、いっそ少ない賃金内で慎ましく生活しようと考えてもおかしくない。スレッドの声からは、一生懸命働いても報われないという失望感もにじんでいた。

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