サイバーエージェントがモノの売り方のパラダイムシフトに尽力「EC化」「ソーシャルコマース進出」を支援

サイバーエージェントがモノの売り方のパラダイムシフトに尽力「EC化」「ソーシャルコマース進出」を支援

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インターネット広告事業で国内トップシェアを誇るサイバーエージェントは、強みであるデジタルマーケティングの豊富なノウハウやナレッジを生かし、企業のマーケティングDXを支援する。

いつの時代も最先端を走り続けてきたサイバーエージェントが、今新たな機会創出に向けてどのような変遷の風を感じているのか。インターネット広告事業本部統括の羽片一人さんに話を聞いた。(文:千葉郁美)

従来の広告活動に頼らないマーケティングDXを推進

長年にわたりインターネット広告事業を展開してきた株式会社サイバーエージェントは、2020年5月にインターネット広告事業本部の中に、マーケティングDX推進の専門組織「DX Opportunity Center (ディーエックス・オポチュニティセンター)」を設立した。その背景には、新たな領域への挑戦がある。

「これまでの僕らはインターネット広告を主戦場に戦い、広告業界をDXしてきたのですが、そもそも広告活動に頼らないDX領域も存在します。僕らもインターネットに特化して成長してきた強みを活かし(広告活動に頼らないDXを)やっていこう、というのが組織を作ったコンセプトになっています」(羽片さん)

組織が立ち上がった2020年5月は新型コロナウイルス感染症が日本国内でも蔓延し、人々の生活が一変した時期でもある。「DXというバズワードが出てきた中で、さまざまな事業を検討していました」と羽片さん。2021年に入り、組織が注力する軸足が定まったという。それが「企業のEC化率向上」そして「ソーシャルコマース」だ。

企業のEC化率を上げることが軸足の一つ

人の消費行動は店頭からインターネット上へと徐々に広がりを見せ、昨今のコロナ禍に後押しされる格好で急激なデジタル化を遂げている。

「コロナ禍によって外出しにくくなったことは、企業のEC化促進につながりましたが、それでもまだ日本の企業は世界的に見てEC化率が高くないのが実情です」(羽片さん)

日本の二大産業といわれる自動車産業と製造小売業はそれぞれ60兆円もの売上高があるとされているが、製造小売業の売上規模のうちEC化されているのはほんの数%程度だという。

「コロナ禍に直面して、百貨店のような店頭での販売がほとんどを占める企業は大打撃を受けました。こうした中で、物を売る多くの企業が"ECをやらねばいけない"という課題感を持っています。そうした企業を支援しています」(羽片さん)

インターネットの一番街で展開する「ソーシャルコマース」

小売業界のEC化率の底上げに注力する一方で、さらに集中する領域として挙げたのは「ソーシャルコマース」だ。

「販売チャネルのEC化はモノを売っている人達の経営課題として絶対に出てくるでしょう。その中でも今後かなり大きな変化があってユーザーの動きが激しくなるだろう"ソーシャルコマース"というところに特化して、企業のDXを支援していきたい」(羽片さん)

昨今では老若男女に関わらず多くの人が動画配信メディアやSNSを活用している。中でも高頻度で利用されているのは「YouTube」そして「Instagram」だ。YouTubeのアクティブユーザーは約6500万人、Instagramはマンスリーで約4500万人が利用している。

こうしたソーシャルメディア(SNS)とEコマース(EC)が掛け合わさり、商品の販売促進を行う一種の販売チャネルのことをソーシャルコマースという。

「これからYouTubeやInstagramは、そのメディアから一切出ることなくモノを買うことができます。ここで買うことができるなら、一つ一つの商品を買うのに企業のECサイトで欲しい物を見つけて、会員登録をして住所やクレジットカードの入力をして――。というユーザーハードルを乗り越えることができるわけです」(羽片さん)

こうした仕組みをいち早く取り入れて活用しているのはDtoCのスタートアップ企業だ。

「そうした人たちは基本的に自社のECサイトを作ることもなく、インスタやYouTubeのトラフィックを持ってきて無料開設できるネットショップを活用していたりする」と羽片さんは続ける。

「こうした流れは早く、消費者は便利な方へと動くわけですが、企業側はその消費者の変化のスピードについていかなければなりません」(羽片さん)

そもそもこうした「モノの売り方」自体が多くの企業にとってこれまでの営業や販売にはない概念だ。

「お客様の中にはデジタル化を苦戦している企業もあります。それだけ"新しい購買行動"であり、モノを売るときに今まで"(売り場の)棚が取れるか"といったリアルの接点が大事な企業からすると、かなり大きなパラダイムシフトになる。ここを一つのビジネスオポチュニティとして特化してやることが重要です」(羽片さん)

実際にサイバーエージェントではこれまでにコスメやアパレル、インテリア、食といった幅広い業界のソーシャルコマースを支援してきた。

「今やインスタとYouTubeはインターネットの一等地。日本の路面でいうところの銀座や表参道です。ここにお店を開き、モノを売ろうとする。売るためにはたくさんのユーザーに見てもらわねばならない。見てもらうためにはユーザーにメリットがあるコンテンツを定期的に出すことが必要です。

広告をコンテンツに変え、広告費を製作費にブリッジして、コンテンツに投資していくということ。そして最終的には、ファンが溜まったところに商品を紹介すると"広告費をかけずにモノが売れる"という理想像があります」(羽片さん)

クリエイティブな発想を持つ若い人材への期待

新たなマーケティングのプラットフォームとして注目されるSNSや動画配信サービス。サーバーエージェントでは、こうしたサービスに感度の高い若い人材を求めているという。

「久しぶりに若者が活躍できるインターネットらしいドメインが出てきたなと感じています。こうした領域は若い人たちのクリエイティブな発想も生きる。そうした仲間と働きたいですね」(羽片さん)

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