自民党が提言する大学在学中は学費「無償」で議論 「ただの後払い」「収入に応じて納付が変わるのはよい」

自民党が提言する大学在学中は学費「無償」で議論 「ただの後払い」「収入に応じて納付が変わるのはよい」

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いまや大学生の過半数が借りている奨学金。自民党の教育再生実行本部は、5月22日、大学在学中の授業料を無償とし、卒業後に収入に応じて納付する新しい制度を安倍晋三首相に提言した。ネット上では、「無償化って言ってるけど、借金化」「在学中は学業に専念できる」といった意見が出ている。

「若い人が卒業後に借金抱えて苦しむのは何も変わらない」

提言では、高等教育において「日本型HECS方式」の導入を検討するとしている。オーストラリアのHECS(Higher Education Contribution Scheme)では、在学中の授業料を無償とし、卒業後に所得に応じて源泉徴収による納付を行う。この制度を参考にし、

「我が国においても、授業料を無償とし、卒業後の所得のうち一部を、次世代の高等教育を支えるための貢献費として納付する仕組みを導入することが考えられる」

としている。

自民党の担当者は、キャリコネニュースの取材に対して、「HECSの導入はまだ決まったわけではありません。収入のうちどのくらいを納付してもらうのかといった細かい制度設計もまだこれからです。イギリスでは専攻によっても異なってくるようです。海外の制度も参考にしながら、条件を決めていく予定です」と語った。

この提言をNHKや時事通信が報じると、ネット上で話題に。「無償化って言ってるけど、借金化」「ただの後払いでしょ」といった批判の声が噴出した。卒業後に学費を納付しなければならないのに、「無償化」と呼ぶことを見過ごせない人も多かったようだ。

「在学中は学業に専念できる」という擁護の声も

一方、「収入に応じて納付が変わるというのは悪くはなさそう」という擁護の声も多かった。現在は、どのような家庭環境の人でも一律で学費を納入する必要がある。本人の収入に応じて学費を納入するようになれば、格差の解消につながる可能性は高い。

たとえ卒業後に学費を負担することになっても、「在学中は学業に専念できるのは素晴らしいと思う」という理由で賛同する人もいた。学費や生活費を稼ぐために、アルバイトをせざるをえず、学業に専念できないという人は少なくない。卒業後の納付になれば、すくなくとも在学中は専念できるようになるだろう。

労働者福祉中央協議会が実施した調査によると、奨学金の借入総額の平均は国公立大学卒で287.9万円、私立大学卒で331.6万円となっている。返還が「少し苦しい」、「かなり苦しい」と感じている人は合わせて4割に上り、3割以上の人は結婚に影響を及ぼしていると回答している。こうした状況を改善するため、返済する必要のない給付型の奨学金の導入や大学の授業料無償化が検討されていた。

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