就活売り手市場で「初任給アップ」の動き 1年目から月額30万円オーバー、最大35%の差をつける企業も

就活売り手市場で「初任給アップ」の動き 1年目から月額30万円オーバー、最大35%の差をつける企業も

初任給引き上げで30万円超も

就活売り手市場で「初任給アップ」の動き 1年目から月額30万円オーバー、最大35%の差をつける企業も

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優秀な人材を確保するため、企業の間で初任給引き上げの動きが広がっている。民間の調査機関「労務行政研究所」が東証1部上場228社を対象に行った調査では、約4割の企業で今年4月入社の新入社員の初任給を引き上げたと回答。初任給の給与水準額は昨年度より1180円高い21万868円となった。

今年4月には、積水ハウスが初任給を2000円増額すると発表。日本生命も、総合職の初任給を10年ぶりに増やすと決めた。大林建設は4年連続で引き上げを実施しており、今年4月入社者の初任給は23万円となった。

そんな中、入社1年目の給与を入社前の経験によって決める会社も出始めている。

優秀な学生を最初から管理職一歩手前の待遇に

情報通信のラックは今年3月、新卒採用における学歴別初任給制度の廃止を決定した。現行の大卒の初任給を最低基準としつつ、在学中にIT競技会で優秀な成績を収めたり、論文発表などの経験を持つ人の給与を増額する。今年4月の新卒入社者から制度が適用されている。

ソフトバンク・テクノロジーは2018年度入社者、つまり、現在選考中の就活生を対象に「グレードスキップ制度」を導入した。ラックと同様、在学中に同社が注力する分野のコンテストで上位入賞していたり、ビジネスに応用可能な統計学の研究、起業などの経験を持つ学生を対象に初任給をアップする。最高で30万5000円、通常の学部卒社員と比べ、最大35%高くなるという。

同社では以前から社員の報酬を、5段階のグレードに応じて決定する「ミッショングレード制」を取っていた。新入社員は一律グレード1からのスタートだったが、「優秀な学生に早期に活躍する場を提供したいとの思い」から制度を導入した。

優秀さが認められた場合、グレード2や3からキャリアを始めることが可能になる。ちなみにグレード3は一般社員では最高レベル、管理職の一歩手前という位置づけだ。

説明会での手応えは上々 面接に進む学生の5%が制度適用を希望

制度の導入は報酬面でのアピールのみならず、副次的な効果もあるようだ。同社の採用担当者は

「新しいものをどんどん取り入れる風土だと受け止めていただいており、グレードスキップに挑戦するしないに関わらず、『若いうちから挑戦・成長できる』という志望動機に繋がっている感触はあります」

と実感を語る。

制度の適用人数に制限は設けていないが、現状では面接選考に進む学生の中で、約5%がグレードスキップへのチャレンジを希望しているそうだ。

能力や成果が給与に反映されれば、誰だって嬉しい。新卒一括採用が崩れつつあるように、一律同額初任給という概念も、今後変わっていくのかもしれない。

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