2018年の景気に悪影響を及ぼす懸念材料1位「人手不足」 すでに「人員不足により受注できない」という企業も

2018年の景気に悪影響を及ぼす懸念材料1位「人手不足」 すでに「人員不足により受注できない」という企業も

2018年の景気に悪影響を及ぼす懸念材料1位「人手不足」 すでに「人員不足により受注できない」という企業もの画像

帝国データバンクは12月14日、「2018年の景気見通しに対する企業の意識調査」の結果を発表した。調査は今年11月に実施し、企業1万105社から回答を得た。

今年の景気動向について尋ねたところ「回復」局面であったと回答した企業は21.2%。前回から15.5ポイント増加し、4年ぶりに2割台まで回復した。企業からは

「産業界は全体的に動きが出てきている。回復傾向は間違いない」(製缶板金/福島県)
「観光客の増加や製造業の輸出競争力の回復などにより景況が上昇してきた」(精密機械器具卸売/大阪府)

など、経済指標の改善や自社業績などから「実感している」という意見が見られた。

2017年は「地域や業種で濃淡が見られるものの、再び上向き傾向へ」

一方で、回復ペースが横ばい状態の「踊り場」局面という回答は49.0%で、3年ぶりに半数を下回った。企業からは「現時点で成長率がプラスであるとの実感はない」という声が出ていた。また「悪化」局面(9.2%)と回答した企業からは、

「事業展開している地域が過疎地であり、消費意欲も活気もない」(ガソリンスタンド/福島県)
「人員不足により受注できない」(ゴムホース製造/神奈川県)
「東京五輪を中心とした大都市圏だけが良いのではないか」(石油卸売/新潟県)

という声があがった。調査元は「地域や業種で景気回復の濃淡が見られるものの、アベノミクスから5年目となる2017年の景気動向は再び上向き傾向が強まった一年だったと言えよう」とコメントしている。

2018年の景気について聞くと、「回復」局面を迎えると見込むと回答した企業は20.3%。2017年の見通しを聞いた前回調査(11.0%)から9.3ポイント上昇した。

2018年の景気に悪影響、企業の半数が「人手不足」と回答

一方、来年の景気に悪影響を及ぼす懸念材料を尋ねると、1位は「人手不足」(47.9%)となり、昨年実施の前回調査より19.5ポイント増加。企業からは、

「人件費があがっているため、零細企業ではさらに人材確保が難しくなっている」(繊維製品製造/群馬県)

という声があがっており、調査元は「労働市場がひっ迫し、企業の約5割が人手不足と捉えているなか、景気への悪影響を懸念する企業が急増していることが浮き彫りとなった」と分析している。

2位以降「原油・素材価格(上昇)」(40.0%)、「消費税制」(25.7%)、「地政学リスク」(19.1%)と続き、いずれも前回より大幅に増加している。一方、前回調査でトランプ大統領の経済政策への懸念からトップだった「米国経済」は14.1%で27.7ポイント減となっている。当初は危険視されていたトランプ氏だったが、それほどでもなかったということだろか。

ほかには、次のような声が寄せられていた。

「原油価格の上昇と同時に円安が進行すると、原材料コストが上昇してしまう懸念がある」(一般貨物自動車運送/静岡県)
「消費税増税の時期が迫り、財布のひもは一層固くなる」(野菜缶詰・果実缶詰・農産保存食料製造/大分県)
「北アフリカや中東から東アジアにかけて、政治的リスク拡大による景気停滞の恐れ」(園芸用品卸売/兵庫県)

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