介護人材の不足感4年連続で上昇 外国人人材の活用は8割が「予定なし」日本語での意思疎通や記録作成に不安

介護人材の不足感は4年連続で上昇 外国人労働者の活用は「予定なし」が8割

記事まとめ

  • 介護保険サービスを提供する全国の事業所を無作為に抽出して介護労働実態調査を実施
  • 従業員の過不足状況を聞くと、不足感を感じている事業所は66.6%に上り4年連続で増加
  • 賃金・賞与について聞くと、月給は平均22万7275円、賞与は平均57万2079円だった

介護人材の不足感4年連続で上昇 外国人人材の活用は8割が「予定なし」日本語での意思疎通や記録作成に不安

介護人材の不足感4年連続で上昇 外国人人材の活用は8割が「予定なし」日本語での意思疎通や記録作成に不安

介護人材の不足感4年連続で上昇 外国人人材の活用は8割が「予定なし」日本語での意思疎通や記録作成に不安の画像

公益財団法人介護労働安定センターは8月上旬、2017年度の「介護労働実態調査」の結果を発表した。調査は昨年10月、介護保険サービスを提供する全国の事業所を無作為に抽出して実施。8782事業所から回答を得た。

従業員の過不足状況を聞くと、「大いに不足」(9.6%)、「不足」(24.4%)、「やや不足」(32.6%)と、不足感を感じている事業所は66.6%に上った。不足感は2013年以降、4年連続で徐々に増加している。

従業員が不足している理由は「採用が困難である」(88.5%)が抜きん出て多く、2位の「離職率が高い」(18.4%)、3位の「事業拡大で必要人員が増大した」(10.8%)を引き離した。採用が困難と回答した事業所に原因を聞くと、「同業他社との人材獲得競争が厳しい」(56.9%)、「他産業に比べて、労働条件が良くない」(55.9%)の2つが多く挙げられた。「景気が良いため、介護業界へ人材が集まらない」(44.5%)という回答も多かった。

就職後3年経たずに離職する人が65.2%

1年間の離職率を雇用形態別に見ると、訪問介護員では、正規職員が17%、非正規職員が13.8%だった。介護職員は正規職員が14.3%、非正規職員が20.6%。2職種合計の離職率は16.2%だった。訪問介護員は正規職員、介護職員では非正規職員で離職率が高くなっている。

離職した人の勤続年数は、「1年未満」(38.8%)が最も多く、次いで「3年以上」(34.9%)、「1年以上3年未満」(26.4%)だった。就職して3年未満で離職する人が65.2%にもなる計算だ。

過去3年間で、介護を理由退職した従業員がいたかどうか聞いたところ、「いなかった」(63.7%)が最多。介護離職防止のための取組みで最も多かったのは「介護休業や介護休暇を就業規則に定めている」(66.1%)で、以降、「介護の課題に直面した従業員からの相談窓口を設けている」(35.5%)、「介護休業や介護休暇の内容や利用手続きに関して、従業員全員に周知している」(33.2%)と続く。

賃金・賞与について聞くと、月給は平均22万7275円、賞与は平均57万2079円だった。

外国人人材を活用予定の事業所の半数「技能実習生での受け入れ考えている」

事業所に外国人労働者がいるかどうか聞くと、91.4%が「いない」と回答。「いる」(5.4%)と答えた事業所に労働者の国籍を聞くと「フィリピン」(40.1%)、「中国」(15.3%)、「ベトナム」(12.2%)と、フィリピン人が多数を占めた。

政府は深刻化する介護人手不足に、外国人の雇用で対応しようとしている。昨年11月には、技能実習生の対象業種に介護を追加した。しかし、外国人労働者を活用する予定があるかどうか聞くと、80.1%が「ない」と答えた。

外国人労働者を活用する上での課題として「利用者や日本人職員との会話等における意思疎通に支障がある」「日本語の能力不足により介護記録作成に支障がある」といった声が寄せられた。「活用する予定はある」と答えた15.9%の事業所のうち、「技能実習生としての受け入れを考えている」と答えたのは51.9%で半数を超えた。

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