令和で「平成」が商標登録OKに? 噂の真相を弁理士に聞いた

令和で「平成」が商標登録OKに? 噂の真相を弁理士に聞いた

“大正”製薬はO.K.(C)日刊ゲンダイ

東京商工リサーチの調査によると、新元号の令和を冠した企業は4月10日現在で全国に30社あるそうだ。「平成」企業は全国に1270社で、「昭和」企業(2640社)のほぼ半分。年数の長さに比例していることが見て取れるが、気になるのは「平成」企業の行く末だ。

 ネット上には、元号が変わると、古い元号を商標登録でき、いち早く登録した者から「ライセンス料を支払え!」と訴えられるのではないか……。そんなウワサがちらほら書かれている。実際はどうなのか。商標登録に詳しい弁理士の橋本洋一氏(オーシャンズ知財事務所)に聞いた。

「“旧元号は商標登録できる”というのは、都市伝説です。そういう話が流布したのは、かつての審査基準に『現元号は登録しない』と記載されていたためでしょう。しかし、特許庁は昭和や大正など旧元号についても、明治ホールディングスや大正製薬など世の中に広く認知されている場合を除いて認めていません。また今回の改元で商標登録出願が激増するのを見越し、“現元号以外の元号についても、元号として認識されるにすぎないものである場合には、商標登録できない”旨を明確にしています」

 誤って登録されても、登録異議の申し立てや商標登録無効審判を請求することで無効にできる。印紙代として1万1000円、無効審判では5万5000円の費用が最低必要。弁理士や弁護士に依頼すると、数十万円かかることもあるが、そもそも元号は商標権としての独占排他的な効力はなく、誰でも「平成」を使用することができるので安心していい。

「都市伝説を信じて平成を出願しようと考えている方に、商標登録出願は印紙代だけで最低1万2000円かかることを知ってほしい。手間とお金の無駄になるだけですから」(橋本洋一氏)

 そうそうウマい話はないのだ。

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