トランプ相場黄信号 “失望”引き金で訪れるダウ暴落Xデー

トランプ相場黄信号 “失望”引き金で訪れるダウ暴落Xデー

連日のダウの高値更新でにぎわいを見せるNY証券取引所(C)AP

 トランプ政権の人事が激しく混迷している。7月31日、トランプ大統領はスカラムチ広報部長を任命後わずか10日間で解任した。その前はスカラムチ氏と対立していたプリーバス首席補佐官を更迭。この半年間に、フリン前大統領補佐官やコミー前FBI長官、スパイサー報道官など要職に就いた人物が次々と更迭されている。

「トランプ政権の強引な政権運営に対し、一時収まっていた弾劾論が再び米国内で高まりつつあります」(国際ジャーナリストの堀田佳男氏)

 不思議なのは、トランプ政権がこれだけ迷走しているにもかかわらず、米国では株価が上がり続けていることだ。7月31日、ニューヨーク株式市場のダウ平均は過去最高の2万1891ドル12セントで取引を終えた。

 しかし、トランプ相場に黄色信号がともり始めている。最近、著名投資家のハワード・マークス氏が「野球でいえば八回に入ったような気がする」と指摘。米国株の上昇局面が終盤に入ったと警告したことが話題を呼んでいる。マークス氏はあのウォーレン・バフェット氏が一目を置く投資家だけに説得力がある。

■トランプ政権“死に体”で失望売り

「今の米国株の熱狂に危うさを感じているのはマークス氏だけではありません。トランプ大統領が重要公約に掲げていたオバマケア廃止は米上院で否決され、国境税の導入にも失敗。このままだと新たな財源が見つからず、トランプ氏が掲げた大型減税もインフラ投資もかけ声倒れに終わる可能性が高い。市場参加者の多くが“危ない”と身構えているのに、株価だけが最高値を更新している。今の状況は、サブプライム・ショックの直前と似ています」(株式評論家の倉多慎之助氏)

 政権への期待が失望に変わる「Xデー」はいつか。米国の企業が新会計年度を迎える10月前後は米株式相場の変動率が高まりやすい。

「トランプ政権にこれ以上何かあれば、ダウは一気に1万8000ドル台まで急落してもおかしくない状況です。早ければ、9月19日にもXデーが訪れるかもしれません。FRBは利上げには慎重姿勢を示していますが、イエレン議長は量的緩和で膨らんだ保有資産の縮小を明言するとみられています。FRBの決定が投資家の不安心理に火をつける可能性があります」(倉多慎之助氏)

 そうなれば、日本市場も無傷ではいられない。トランプ政権の動向を注視した方が良さそうだ。

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